「連載:家族療法家の臨床ノート連載―事例で学ぶブリーフセラピー」執筆こぼれ話・・・【第4回】家族は些細なことで(良くも悪くも)変化する

いつもご覧いただきありがとうございます。
先日のコラムでも少し紹介しましたが、金子書房さんのNoteで連載をさせていただくことになりました「家族療法家の臨床ノート連載―事例で学ぶブリーフセラピー」というタイトルで、月二回(第2・第4水曜日)更新で1年間を予定しております。
こちらのコラムでは、連載に合わせて執筆後記のようなものを書いています。

なお、この記事ならびにNote連載で紹介している事例をはじめ、私がWeb上で紹介している事例は全て、事例掲載の許可を頂いた上でプライバシーなどに配慮し改変しております。相談内容を相談者に許可なく何かに掲載することはありません。

記事の紹介

今回は東日本大震災被災地での心理支援の際に相談を受けた、成人した子どもからの家庭内暴力とひきこもりに悩む母親からの事例を紹介しています。その上で、些細なコミュニケーションの変化が大きな問題の改善につながることを示しています。

問題にしか目が向かないことで悪循環になることも

例えば、子どもの子育て中の問題に悩んでいるときに、問題の原因を病気と思い、病院に連れていくことばかり考えてしまう。もちろん、速やかに受診をして改善することがほとんどです。しかし、長期化する問題の中には、病院受診にこだわりすぎて、本人が受診を拒否していて説得に時間を要したり、いい病院を予約した結果、初診が半年待ちでその間何もせずただ待ち続けていた、などという話も耳にします。

あるいは、大きくて劇的な問題解決の一つとして自死や心中などを考えてしまう場合もあるでしょう。

連載で紹介した事例も、息子の家庭内暴力について「施設に預けてしまいたい」とか「自分が消えてしまいたい」と間で母親は考えてしまいました。大きな問題に対する大きな解決策ばかりに目が向いてしまっていたのです。

実は、大きな問題こそ些細なことから解決することが多いです。あるいは、大きな解決策も進めつつも些細な工夫や努力を続けることで問題解決がスムーズに進みます。

急がば回れのブリーフセラピー

ブリーフセラピーは、その短期的な変化や劇的な問題改善という結果を残しているため、痛みを伴う大きな介入が必要だと誤解されることがあります。しかし、実はブリーフセラピーは、「いきなり大きな事を考えても難しいから、まずは簡単なところから始めていきましょう」とあえて戦略的に考えるアプローチです。その結果、「あれっ、思ったよりも早く良くなったね」という結果がもたらされるのです。

本連載で紹介した事例でも、本当に些細なことで誰も苦しむことなく劇的に改善していきました。

詳しくは連載を読んでいただければ幸いです。

大きな問題を些細な工夫の積み重ねで解決していくブリーフセラピー。「相談をしてみたい」「体験をしてみたい」「勉強をしてみたい」など興味のある方は、弊社までご連絡ください。

どうぞよろしくお願いいたします。


ご質問でもご批判でも結構です。何かお気づきのことがありましたら、遠慮なくご連絡ください。相互作用を重視してよいものを作っていければと考えております。

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