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この記事でわかること

  • 子どもが学校を休んでゲームばかりしている時の接し方の注意点
  • なぜ、子どもがゲームに夢中になってしまうのかがわかる
  • 子どもがゲームに夢中で勉強をしない場合、ゲームを没収した方がいいのかわかる
  • 子どもがゲームに夢中になりすぎているが、やめさせるためにどうすればいいかがわかる。

「うちの子は最近、学校に行かなくなって、ゲームばかりしているの…」。このような悩みを抱えている親御さんは、決して少なくありません。不登校の子どもがゲームに熱中するのは、現実の辛さから逃避したい気持ちがあるからかもしれません。でも、ゲームに依存しすぎると、昼夜逆転の生活になったり、体調を崩したりと、さらに問題が深刻化してしまうことも。親として、どうすれば子どもの心に寄り添いながら、ゲームとの上手な付き合い方を見つけられるのでしょうか。一緒に考えていきましょう。

この記事を書いた人

不登校なんでも相談室管理人の似顔絵

吉田 克彦(公認心理師・精神保健福祉士)

スクールカウンセリング歴25年超、小学校・中学校・高校(全日制・定時制・通信制)でのスクールカウンセラーとしての活動経験あり。東日本大震災の被災地心理支援、業界最大手の化学製品会社の常勤カウンセラーなどを経て、現在は合同会社ぜんと代表。
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この記事の目次

1. 不登校とゲーム依存の密接な関係

不登校の子どもがゲームに依存しやすい理由

現実逃避

不登校の子どもたちは、学校での人間関係や学業のプレッシャーから逃れるために、ゲームの世界に没頭します。ゲーム内では、失敗や拒絶の恐怖を感じることなく、自分が望む姿を演じることができます。

ストレス発散

日々のストレスや不安から解放されるために、ゲームを利用する子どももいます。ゲームを通じて感じる達成感や楽しさは、現実世界の不快な感情を一時的に忘れさせてくれます。

達成感や自己肯定感の獲得

学校での評価が低かったり、自己肯定感が低い子どもたちは、ゲームを通じて達成感を味わい、自信をつけることがあります。ゲーム内での成功体験が、自己価値の向上につながります。

仲間との繋がり

不登校の子どもたちは、学校を離れることで友人関係が希薄になりがちですが、オンラインゲームでは世界中のプレイヤーと交流することができます。共通の趣味を通じた仲間との繋がりは、孤独感を軽減させます。

居場所の確保

学校に行けない子どもたちにとって、オンラインゲームは自分が受け入れられる「居場所」となり得ます。ゲーム内での役割や地位は、現実世界での立場を忘れさせ、居場所を提供します。

ゲーム依存がもたらす悪影響

学業への影響

ゲームに多くの時間を費やすことで、学業の遅れが生じます。長期的には進学や就職にも影響を与える可能性があります。

生活習慣の乱れ

ゲーム依存は睡眠不足や不規則な生活リズムを引き起こし、健康に悪影響を及ぼします。

心身の健康被害

長時間のゲームプレイは、肩こりや目の疲れ、運動不足による肥満など、心身の健康を損なうことがあります。

人間関係の悪化

ゲーム依存が深刻化すると、家族や友人との関係が希薄になり、孤立感を深める原因となります。

社会性の低下

現実世界での対人関係のスキルが低下し、社会から適応できなくなる恐れがあります。これは将来、社会生活において大きな障害となる可能性があります。

ゲーム依存と不登校は密接に関連しており、互いに影響を及ぼしあっています。この問題に対処するには、ゲームの適切な利用を促し、子どもたちが現実世界で充実した生活を送れるよう支援することが重要です。

2. ゲームの光と影:メリットとデメリット

ゲームをすることには、メリットもデメリットもあります。両面をしっかり理解し、メリットを生かしながらデメリットを減らすことを目指しましょう。

メリット

ストレス解消

ゲームは、日々のストレスから一時的に逃れる手段となり得ます。研究によると、ゲームをプレイすることでストレスレベルが低下することが示されています。特定のゲームはリラクセーション効果をもたらし、心の安らぎを提供することがあります。

達成感や自己肯定感の獲得

ゲーム内での課題やミッションの達成は、プレイヤーに達成感や自己肯定感を与えることができます。この感覚は、現実世界での自信につながる場合もあり、特に子どもの成長過程で重要です。

脳トレ効果

パズルや戦略を要するゲームは、思考力や問題解決能力の向上に寄与します。これらのゲームは、脳を活性化させ、認知機能の維持や向上に役立ちます。

コミュニケーションツール

オンラインゲームは、世界中のプレイヤーと交流する機会を提供します。これにより、コミュニケーションスキルの向上や、新しい友人を作るチャンスが生まれます。

新しい知識やスキルの習得

ゲームを通じて、新しい知識やスキルを学ぶことができます。例えば、歴史的な背景を持つゲームは、遊びながら学習する機会を提供します。

デメリット

依存症のリスク

適度なゲームプレイは有益ですが、コントロールを失うと依存症に陥るリスクがあります。ゲーム依存は、日常生活に悪影響を及ぼし、精神的な健康問題を引き起こす可能性があります。

時間浪費

過度なゲームプレイは、学業や仕事、他の趣味など、より生産的な活動に費やすべき時間を奪います。バランスの取れた生活を送るためには、ゲームの使用を適切に管理することが重要です。

生活習慣の乱れ

長時間のゲームプレイは、睡眠不足や不規則な食生活を引き起こすことがあります。これらは、肉体的な健康問題に繋がる可能性があります。

健康被害

長時間の画面の前で過ごすことは、目の疲れや首・肩の痛みといった身体的な問題を引き起こすことがあります。定期的な休憩と適切な体勢が重要です。

人間関係の悪化

ゲーム依存は、家族や友人との関係に悪影響を及ぼすことがあります。現実世界での人間関係を犠牲にしてまでゲームに没頭することは、社会的な孤立を招くことになりかねません。

ゲームの利用においては、メリットを享受しつつ、デメリットに対処するための適切なバランスが必要です。保護者は、子どもとのオープンなコミュニケーションを保ち、ゲームの健康的な利用を促すことが重要です。

3. ゲーム依存のサインを見逃さない:チェックポイント

ゲームは現代の子どもたちにとって、娯楽の一つとして欠かせないものになっています。しかし、楽しい時間がいつの間にか依存症へと変わってしまうことも少なくありません。保護者の皆さんが知っておくべきゲーム依存のサインとその影響、そしてその対策についてお話しします。

ゲーム時間や生活習慣の変化

ゲームに費やす時間が増え、日常生活に支障をきたす

ゲームに没頭する時間が長くなり、学業や日常生活に悪影響が出始めている場合、注意が必要です。例えば、宿題や勉強をおろそかにしてまでゲームをする、夜遅くまでゲームをして睡眠不足になるなど、生活リズムが乱れがちになります。

睡眠不足、食事不規則、運動不足

ゲームによる睡眠不足は成長期の子どもにとって深刻な問題です。また、食事を取らない、取るとしても手軽なスナック菓子で済ますなど、栄養バランスの崩れが見られます。運動不足も同様に、ゲームばかりで外遊びをしなくなることで、身体的な健康を損ねる原因となります。

人間の関係への影響

家族や友人との交流が減る

ゲーム依存が進むと、現実世界での人間関係が希薄になります。家族との会話が減り、友人との遊びをゲームが優先されることで断るようになります。

学校や習い事への参加意欲が低下

学校生活や習い事、部活動などへの興味や意欲が失われ、ゲーム以外の活動に対するモチベーションが下がります。これは、ゲームで得られる即時の達成感や報酬に比べ、現実世界の活動が物足りなく感じるためです。

心身の健康への影響

集中力や記憶力の低下

長時間のゲーム使用は、注意力の散漫や記憶力の低下を引き起こします。これは、ゲームの刺激に慣れることで、日常生活や学習活動における集中力が持続しづらくなるためです。

頭痛、腹痛などの身体症状

画面を見続けることによる眼精疲労や姿勢の悪さからくる身体の痛み、不規則な生活リズムによる消化不良など、様々な身体症状が現れることがあります。

うつ状態、不安症などの精神症状

ゲーム依存は、孤立感や現実逃避、自己肯定感の低下など、精神的な問題を引き起こすことがあります。特に、ゲームでの失敗やフレンドからの批判が直接的な原因となり、うつ症状や不安症状を引き起こすこともあります。

子どもがゲームに夢中になるのは決して悪いことではありませんが、上記のようなサインを見逃さず、適切な対応を心がけることが大切です。家族でのルール作りや、子どもの興味を引く別の活動の提案、必要であれば専門家への相談も検討しましょう。

不登校とゲーム依存は、現代社会における重要な問題の一つです。この記事では、ゲーム依存に陥りやすい子どもたちの特徴を明らかにし、家族がどのように対応すれば良いかについて考えていきます。

4. ゲーム依存になりやすい子どもの特徴

現実世界での満足感や達成感が得られにくい

子どもが現実世界での活動に満足感や達成感を感じられない場合、仮想世界での成功体験を求めるようになることがあります。学校での成績が伸び悩んだり、友人関係が上手くいかない場合など、現実世界での挫折がゲームへの没入を促すことがあります​​。

対人関係が苦手

対人関係の構築が苦手な子どもは、ゲーム内でのコミュニケーションに安心感を覚えることがあります。オンラインゲームでは匿名性が保たれるため、自分を偽ることなく受け入れられる体験が、現実世界でのコミュニケーションの難しさから逃避する一因となることがあります​​。

自尊心が低く、自己肯定感が持てない

自尊心が低く、自己の価値を低く見積もっている子どもは、ゲーム内での成果を通じて自己肯定感を得ようとします。ゲームが提供する明確な目標と報酬システムは、自己肯定感を高める手段として魅力的に感じられます​​。

衝動性が高く、自己コントロールが苦手

衝動性が高く、瞬間の欲求を抑制するのが難しい子どもは、ゲームへの依存を深めやすい傾向にあります。短期的な快楽や達成感を追求する傾向があり、それがゲームへの没入を促進します​​。

ストレス耐性が低い

ストレスに対する耐性が低い子どもは、ストレス源からの逃避手段としてゲームを選択しやすいです。ゲーム内での活動は、現実世界の問題から一時的に離れられる場を提供し、それが依存へと繋がる場合があります​​。

<子どもが現実世界で活動する際の満足感を高めるための具体的な提案や、親子でのコミュニケーション方法など、家庭内でできる対策についての図を挿入>

ゲーム依存に陥りやすい子どもたちをサポートするには、彼らが現実世界での満足感や達成感を得られるようにすること、そして家族内での健全なコミュニケーションの場を設けることが重要です。親が子どもの興味や関心を理解し、一緒に活動を楽しむことで、子どもは現実世界での成功体験を積み重ね、ゲームに頼らない自己肯定感を育むことができるようになります。また、家庭内でのルール設定を通じて、ゲームの利用にバランスをもたらし、子ども自身が自己コントロールの能力を高めることも大切です。

5. 子どもとの対話と理解:信頼関係を築くためのヒント

ゲームに熱中する理由を聞き、子どもの気持ちを受け止める

子どもがゲームに熱中する理由は多岐にわたりますが、その中でも特に重要なのが、ゲームが提供する「成功体験」や「逃避」の場であることです。不登校の子どもは学校でのつらい経験から逃れたい、または自分が何かに秀でていると感じたいという心理が働くことがあります。親が子どもに対してゲームに熱中する理由をただ叱責するのではなく、「なぜそのゲームを好きなのか」、「どんなところが楽しいのか」など、子どもの気持ちを理解しようとする姿勢が大切です。この対話を通じて、子どもの抱える不安や悩みに気づくこともあります。

ゲームの問題だけでなく、不登校の背景にある心理的・社会的要因にも目を向ける

不登校の背景には、学校での人間関係の悩み、学習面での不安、自己肯定感の低さなど、さまざまな要因が絡み合っています。子どもがゲームに逃避する背景には、これらの問題が潜んでいることが多いです。親は、ゲームの問題だけに焦点を当てるのではなく、子どもの心の中にある本当の問題に目を向け、子どもが抱える心理的・社会的な要因を理解し、サポートすることが求められます。

子どもの話を否定せず、共感を示す

子どもが不登校になったり、ゲームに依存するようになったりすると、親は焦りや不安を感じることがあります。しかし、そのような時こそ、子どもの話を否定せず、共感を持って聞くことが重要です。子どもの感じている感情や考えを受け止め、「それは大変だったね」、「そう感じるのは無理もないよ」などと共感を示すことで、親子の信頼関係を築くことができます。

子どもの意見を尊重し、一緒に解決策を考える

問題解決において、子ども自身が解決策を考え、行動に移すことができるようサポートすることが、自立心や自己肯定感を育む上で非常に有効です。子どもが自分で考えた解決策を尊重し、可能な限りそのアイデアに基づいて行動できるように支援します。また、必要に応じて親が解決策を提案する際も、子どもの意見を尊重し、子どもが納得する形で一緒に決めていくことが大切です。

以上のポイントを踏まえることで、不登校とゲーム依存の背景にある子どもの心理的な問題に寄り添い、子どもが抱える問題に対して共に向き合うことができるようになります。

6. ゲームとの健全な付き合い方:ルール作りと習慣化

不登校の子どもがゲームに夢中になっていると、保護者は悩みがちです。しかし、ゲームとの健全な付き合い方を見つけることができれば、この問題を解決し、子どもの生活にプラスの効果をもたらすことができます。

子どもと話し合いながら、適切なゲーム時間やルールの設定を行う

ゲームの利用時間やルールを設定することは、子どもがゲームと健全に付き合う第一歩です。しかし、単に時間を制限するだけではなく、子どもの意見を聞き、一緒に決めるプロセスが重要です。この過程で子どもは自己管理能力を養い、ルールに対する納得感と責任感を持つようになります。

ゲーム時間の上限を設定

ゲームをする上での時間制限を設けることは、バランスの取れた生活を送る上で欠かせません。しかし、これは子どもとの協議を通じて決定することが大切です。例えば、平日は1日1時間、休日は2時間といった具体的な制限を設けることで、ゲーム以外の時間を有意義に活用するきっかけになります。

ゲームをする時間帯を決める

ゲームをする時間帯を決めることも重要です。夜遅くまでゲームをすると睡眠時間が減り、翌日の学習や活動に影響を及ぼす可能性があります。そのため、就寝前の数時間はゲームを避けるといったルール作りが効果的です。

ゲーム以外の活動時間を確保

ゲームの時間を制限するだけでなく、ゲーム以外の活動に積極的に参加する時間を確保することも大切です。スポーツや読書、家族との会話の時間を増やすことで、ゲーム依存から脱却し、豊かな生活を送るためのバランスを取ることができます。

ゲーム以外の趣味や活動を見つける

子どもがゲーム以外に興味を持つことができれば、生活の充実感が増し、自然とゲームへの依存度が下がります。スポーツ、音楽、絵画、読書など、子どもが興味を持ちそうな活動を一緒に探し、積極的に挑戦させることが重要です。これらの活動は子どもの社会性や創造性を育み、心身の健康にも寄与します。

スポーツ、音楽、絵画、読書など

具体的には、地域のスポーツクラブに参加したり、音楽教室で楽器を学んだりすることが挙げられます。また、絵画や工作などのクリエイティブな活動も、子どもの感性を豊かにします。読書は想像力を養い、学習への興味を深める効果があります。

1日のスケジュールを作成し、ゲーム時間を管理する

1日のスケジュールを作成し、ゲームの時間だけでなく、勉強や運動、趣味の時間を明確にすることで、バランスの取れた生活を実現することができます。スケジュールを可視化することで、子ども自身が時間管理の大切さを理解し、自律的な行動を促します。

家族でゲームを楽しむ時間を設ける

ゲームは家族のコミュニケーションツールとしても活用できます。家族でゲームを楽しむ時間を設けることで、ゲームを通じた親子の絆を深めることができます。また、ゲームの内容について話し合うことで、保護者がゲームの良い面と悪い面を子どもに理解させる機会にもなります。

7. 専門家のサポート:頼れる機関と相談窓口

深刻な場合の専門家の支援

医療機関

ゲーム依存問題が深刻な場合、最初に考えるべきは医療機関への相談です。精神科、心療内科、小児科などで専門家による診察を受けることができます。これにより、ゲーム依存の診断と治療の適切な道筋が立てられます。必要に応じて薬物療法を含む治療が行われることもあり、子どものメンタルヘルスの改善につながります。

カウンセリング

公認心理師や臨床心理士によるカウンセリングは、ゲーム依存の背景にある心理的な問題を明らかにし、それを解決に導くサポートを提供します。ゲーム依存症だけでなく、それに伴う不安や抑うつといった問題にも対応することが可能です。

ゲーム依存に関するカウンセリングはこちら、家族療法・認知行動療法をベースにしたカウンセリングを行います。

専門家の支援を受けるメリット

  • ゲーム依存の診断と治療:専門的な知識を持つ専門家による正確な診断と治療を受けることができます。
  • 個別的な支援プランの作成:子ども一人ひとりの状況やニーズに合わせた支援プランを提案してもらえます。
  • 親子関係の改善:専門家のサポートを通じて、親子間のコミュニケーションの改善や理解を深めることが期待できます。

相談窓口の連絡先

各機関のウェブサイトで、相談窓口の連絡先を確認し、電話やメール、オンライン相談など様々な方法で相談することができます。専門家のサポートを受けることで、ゲーム依存の問題をより良い方向へ導くことができるため、早めの相談をお勧めします。

8. 親の心構え:子どもを支えるための3つの柱

子どもを支える親の心構え

不登校の子どもがゲーム依存に陥っている場合、親の心構えが大きく影響します。このような状況に対処するには、責めることなく子どもの現状を受け入れ、信頼関係を築くことが不可欠です。ゲーム依存が起こる背景には、子ども自身が抱える不安や問題があることを理解し、その根本的な原因に対処する姿勢が求められます。

子どもを責めない

不登校やゲーム依存は子ども自身の意思だけでなく、様々な背景が絡んでいます。子どもを責めることは、問題解決につながらず、かえって子どもを追い詰めることになりかねません。ゲームを通じて何を求めているのか、背景にある感情や問題を理解しようとする姿勢が大切です。

子どもを受け入れる

不登校やゲーム依存の状況を、子どもの「叫び」として捉え、現状を受け入れることから始めましょう。子どもがゲームに没頭する背景には、学校や友人関係のストレス、自己肯定感の低さなど、様々な原因が考えられます。子どもの感情や立場に立って、共感と理解を示すことが重要です。

子どもとの信頼関係を築く

信頼関係を築くことで、子どもは安心して親に心の内を話せるようになります。日々のコミュニケーションを大切にし、子どもの話に耳を傾け、感情を共有することで、信頼関係が深まります。親自身が穏やかで前向きな態度を保つことも、子どもにとって大きな支えとなります。

その他、親が理解しておくべきこと

ゲームのメリットとデメリット

ゲームには、チームワークや計画性を養うなどのメリットもあります。ゲーム依存に陥らないよう、適切な時間管理やゲーム以外の活動を促すことが重要です。また、ゲームの内容にも注意し、子どもの年齢や発達段階に合ったものを選ぶよう心がけましょう。

親自身のストレスケア

子どもの不登校やゲーム依存は、親にとっても大きなストレス源です。親自身がストレスに対処する方法を見つけ、心身の健康を保つことが、子どもを支える上で非常に重要です。自己ケアを怠らず、必要に応じて専門家のサポートを求めることも検討しましょう。

9. 不登校とゲーム依存の克服:未来への道標

不登校とゲーム依存は、多くの保護者が直面する複雑な問題です。この記事では、これらの課題に対処するための理解、対策、そして克服への道標について考えます。

多様な要因と個別的な支援

不登校とゲーム依存は、単一の原因によるものではありません。心理的、社会的、環境的な多様な要因が絡み合い、子ども一人ひとりに異なる影響を及ぼします。例えば、認知行動療法(CBT)に基づく不登校支援の試みでは、不登校の子どもを抱える保護者へのグループワークを通じて、家族機能の高まりを期待し、保護者のメンタルヘルスの改善や生活の質(QOL)の向上を図る支援に焦点を当てています​​。このような個別的な支援を行うことで、子どもと家族が抱える困難に対してより効果的に対応できるようになります。

ゲームとの上手な付き合い方

ゲームは、教育やストレス解消の手段として有効な場合もありますが、依存症に陥ると子どもの日常生活に多くの問題を引き起こします。子どもがゲームと健康的な関係を築けるよう、家族や専門家と相談しながら適切なゲームの利用時間や内容を設定することが重要です。また、ゲーム以外に興味を持てる活動を見つけることも、ゲーム依存から脱却する一歩となります。

早期発見・早期対応

ゲーム依存や不登校の問題は、早期に発見し、適切な対応を行うことで、より良い結果を得られる可能性が高まります。不登校が始まった初期段階で、子どもの心理状態に注意を払い、専門家への相談や適切な支援プログラムへの参加を検討することが大切です。認知行動療法(CBT)による支援プログラムは、保護者のメンタルヘルスを改善し、家族全体の対応能力を高めることで、不登校の子どもに対する適切なサポートを提供する手段となり得ます​​。

10. 情報と支援の窓口:役立つリソース

役立つ情報源

厚生労働省 e-ヘルスネット:ゲーム障害について

厚生労働省のe-ヘルスネットでは、ゲーム障害の定義やその対策についての情報を提供しています。ゲーム障害が子どもの健康や日常生活に及ぼす影響を理解することが重要です。

国立精神・神経医療研究センター:ゲーム障害の診断と治療

国立精神・神経医療研究センターでは、ゲーム障害の診断基準や治療方法についての最新の研究成果を公開しています。専門的な知識を得ることで、子どもの状態を適切に把握し、適切な支援を模索する手助けになります。

文部科学省:不登校児童生徒への支援

文部科学省では、不登校児童生徒への包括的な支援策を提供しています。学校、家庭、地域が連携して子どもを支えるための情報が提供されています。

その他

各都道府県教育委員会

各都道府県教育委員会では、地域に応じた不登校児童生徒のための支援策を提供しています。地域の教育資源を最大限に活用することが可能です。

各市町村教育委員会

各市町村教育委員会でも、不登校の子どもたちを支援するための具体的なプログラムが展開されています。地域の実情に合わせた支援を受けることができます。

学校

学校は、不登校の子どもたちへの日常的なサポートや相談窓口として重要な役割を果たします。教育相談や学習支援など、多角的な支援を提供しています。

地域の保健所

地域の保健所では、子どもの心身の健康に関する相談や支援を行っています。保健所を通じて、心理的なサポートや健康管理のアドバイスを得ることができます。

子育て支援センター

子育て支援センターでは、子育てに関する様々な相談に応じています。不登校の子どもを持つ家庭への心理的な支援や情報提供が行われます。

NPO法人などの民間団体

多くのNPO法人や民間団体が、不登校の子どもたちやその家族を支援するためのプログラムを提供しています。地域社会と連携しながら、子どもたちの再社会化や自立を支援する取り組みが展開されています。

11. 未来への希望:子どもたちの笑顔のために

ゲームは、適切な距離感を保てれば、子どもの成長に役立つツール

子どもがゲームに夢中になる現象は、多くの保護者にとって頭の痛い問題となっています。しかし、これを一方的に悪と捉えるのではなく、適切な距離感を保ちつつ、ゲームの良い側面を子どもの成長に活かすことも一つの手段です。ゲームには、協調性や問題解決能力を養うものも多く、これらは子どもが社会で生きていく上で重要なスキルとなります。もちろん、そのためには、適度な時間の管理やゲームの選定が重要です。親子でゲームの内容を共有し、どのようなスキルが身につくのか、また、過度なゲーム使用のリスクについても理解し合うことが、子どもの健全な成長を促します。

終わりに

不登校とゲーム依存は、現代社会における子どもたちが直面する大きな課題です。しかし、これらの問題は、適切な理解と支援があれば、乗り越えることができます。保護者の皆様には、子どもたちが直面する課題に対して、一人で抱え込まずに、専門家や周囲の支援を積極的に求めることをお勧めします。また、認知行動療法をはじめとするメンタルケアのプログラムも有効です。子どもたちが健全なゲームとの関わり方を学び、未来に向けて前進できるよう、保護者としても新たな理解と対策を身につけましょう。本ガイドが、そんな一歩を踏み出すための参考となれば幸いです。

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投稿者プロフィール

吉田 克彦
吉田 克彦公認心理師・精神保健福祉士
不登校・引きこもりの家族相談を行って20年超。
スクールカウンセリングから、東日本大震災の被災地心理支援、企業内カウンセラーなどを経て、現在は合同会社ぜんと の代表。