- カウンセリングが「怖い」と感じるのはなぜか(心の自然な仕組み)
- 初回カウンセリング当日の具体的な流れ
- 「うまく話せない」「泣いてしまいそう」への対処
- 安心して受けるための事前準備(優先順つき)
- 「合わない」と感じたときの選択肢
カウンセリングを「怖い」と感じるのは自然なことです
「カウンセリングを受けてみようかな」と興味はあるけれど、なんだか怖い。
実際にカウンセリングについてネットで検索するけれど、どうすればいいかわからない。
そんな状態が続いていませんか。
カウンセリングについて不安を持ったり怖さを感じることは、とても自然なものです。
むしろ不安や怖さを抱きながら慎重にカウンセリングを選んだ方が、失敗を避けられます。
知らない相手に自分の悩みを打ち明けることには、心理的なリスクが伴います。
「傷つくかもしれない」「否定されるかもしれない」と心が警戒するのは、当然です。
この記事でお伝えしたいこと
執筆・編集責任:吉田克彦(合同会社ぜんと代表 公認心理師、精神保健福祉士)
- 不登校の家族支援25年以上、3000家庭以上の支援実績
- スクールカウンセラー歴20年以上。小学校、中学校、高校(全日制、定時制、通信制)全ての校種で勤務経験あり。
→詳しいプロフィールはこちら
多くの人が感じている代表的な不安
カウンセリングの前に多くの方が抱える不安には、いくつかの共通パターンがあります。
カウンセリング前に抱えやすい不安
- 何を話せばいいのかわからない
- 泣いてしまったらどうしよう
- 自分の悩みは「大したことない」と思われないか
- 変な人だと思われないか
- 話したことで状況が悪くなるのではないか
- 過去にカウンセリングで嫌な経験がある
こうした不安があっても、カウンセリングを受けることはできます。
そしてカウンセラー側は、こうした不安を持って来られる方への対応を日常的に行っています。
特別に珍しいことではないので、遠慮せずにカウンセリングを利用してください。
初回カウンセリングでは何が起きる? ── 当日の流れを知る
怖さを和らげる一番の方法は、「何が起きるかを事前に知ること」です。
ここでは一般的なカウンセリング初回の流れをご紹介します。
予約から当日までの準備
多くのカウンセリングルームでは、予約時に申込フォームへの記入があります。
ここでは現在の困りごとを大まかに書ければ十分です。
「うまく書けない」と思ったら、たとえば次のような一文だけでも構いません。
- 「家族のことで悩んでいます」
- 「気持ちの整理がつかなくて困っています」
- 「自分でもよくわかりません」
「わからない」でもまったく問題ありません。
「わからない」と認めることが、相談者の問題を解決への大切な出発点になります。

初回面接で、状況を整理して問題を明確にするだけで「あっ、とても楽になった」と感じて、問題自体も改善していくことが多いです。
初回セッションの一般的な流れ(時間・内容・進め方)
初回セッションは、多くの場合50分〜90分程度です。一般的には次のように進みます。
初回面接のおおまかな進め方
- あいさつと簡単な自己紹介、カウンセリングの進め方の説明
- 今日話したいこと・困っていることの確認
- カウンセラーからの質問(状況の理解のため)
- 今後の方針や頻度についての相談
- 感想の確認・次回の案内
初回はカウンセラーが「聞く」時間が中心です。
何か急いで結論を出す場ではなく、話を一緒に整理する時間だとイメージしてください。
→ カウンセリングの料金や形式について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
カウンセラー側は初回の不安にどう対応しているか
カウンセラー側は相談者さんの不安や怖れについて、「当然のこと」と思っています。
カウンセラーは、初回の方が緊張している前提で面接を進行します。
強引に「リラックスしてください」と求めるわけではありません。
緊張の強さに関わらず、問題が解決するなど相談者が今より楽になることを目指します。

「緊張しているかどうか」ではなく「目的が達成できるかどうか」が大事です。
スポーツの大会や仕事のプレゼンと同じです。緊張感が良い影響を与えて好成績になればいいですし、緊張しすぎて(あるいは緊張感がなさ過ぎて)失敗したら意味がありません。
カウンセラーは、「緊張しているかどうか」ではなく、「カウンセリングに役立つかどうか」を考えています。
緊張感がカウンセリングにマイナスになりそうな場合は、雑談などでリラックスを心掛けますし、
程よい緊張感が必要な場合は、あえて緊張関係を作ることもあります。
「うまく話せない」は、まったく問題ありません
うまく話せなくても、まったく問題ありません。
むしろ、うまく整理できない、上手に言語化できない状況こそカウンセリングが必要です。
カウンセラーも相談者さまの「うまく話せない」もどかしさをよく理解しているので、安心してください。
沈黙があっても大丈夫な理由
カウンセリング中に沈黙が生まれることは珍しくありません。
言葉にならない気持ちを探している時間、考えを整理している時間は、とても意味のある瞬間です。
カウンセラーは沈黙を「困った状態」とは捉えていません。
むしろ、あなたの中で何かが動いているサインとして、大切に扱っています。
「うまく話せなかった」と感じても、それ自体が大切な情報
初回面接のあと、「結局うまく話せなかった」という感想もよく聞きます。
しかし、カウンセラーの立場から言えば、「うまく話せない」ということ自体が重要な情報です。
たとえば、「言葉にしようとすると涙が出てしまう」なら、それだけ長い間一人で抱えてきたということが伝わります。
「何から話していいかわからない」なら、問題が複雑に絡み合っている可能性があるとわかります。
「うまく話せなかった」ことは「失敗」ではありません。
うまく話せない中でも状況を改善させたいとカウンセリングを受ける姿勢から、カウンセラーは多くの情報を受け取ります。
初回で全てを話す必要はない
カウンセリングは一度で終わるものではありません。
初回で話せたのがほんの一部だったとしても、まずは成功です。
「今日はここまで話せた」という地点が、次回の出発点になります。
自分のペースで進めることが何より大切です。
カウンセラーは、あなたのペースに合わせて一緒に歩く存在です。
もし話すのがどうしても難しい場合は、次の準備をすると役立ちます。
安心して受けるための5つの準備
具体的に何か準備をしておくと、当日の不安が少し軽くなることがあります。
以下は「やらなければならない」ものではありません。上から順に、効果を感じやすいものから並べています。できそうなものだけで大丈夫です。
まず試してほしいこと
- 「全部話さなくていい」と自分で確認する
「今日は状況だけ伝えよう」「関係性の話だけにしよう」と範囲を決めるだけで、心の負担がぐっと減ります。 - 話したいことをメモしておく
完璧な文章でなくて構いません。「最近つらいこと」「気になっていること」をキーワードだけでも書き出しておくと、当日の助けになります。
頭の中にあるものを紙に出すだけで、少し整理される効果もあります。 - カウンセリング後の予定に余白をつくる セッション後は気持ちが揺れることがあります。可能であれば直後に忙しい予定を入れず、少し休める時間を確保してください。
- オンラインか対面かを選べる場合は、自分が楽な方を選ぶ 「家から出るのがつらい」「画面越しの方が話しやすい」という方にはオンラインが合うこともあります。どちらが正解ということはありません。
オンラインと対面のカウンセリングの違いを知りたい方はこちらの記事をご覧ください。 - 聞きたいことがあれば、質問リストを用意しておく 「料金はどうなりますか」「何回くらい通うものですか」「合わなかったらやめられますか」など、気になることを聞いてみてください。質問すること自体が、あなたとカウンセラーとの関係づくりの第一歩になります。
「準備はなんとなくできたけど、やっぱり不安」という方へ
初回無料で受けられるカウンセリングルームを選ぶと、費用の心配なく「まず試してみる」ことができます。当相談室も初回無料で、2回目以降を無理に進めることはありません。
「合わない」と感じたら ── やめる・変えるという選択肢
カウンセリングを受けてみて、「この人とは合わないかもしれない」と感じることがあります。
これは珍しいことではなく、自然なことです。
心理療法の効果に関する研究では、「治療同盟(therapeutic alliance:カウンセラーとの信頼関係や協力関係」が、カウンセリングの効果に大きく影響することが繰り返し確認されています(Norcross & Lambert, 2018 ほか)。
どこでカウンセリングを受けるか以上に、カウンセラーとの信頼関係が成果を左右するのです。
だからこそ、相性を大切にすることは、わがままではありません。
より良い支援を受けるための合理的な判断です。
合わないと感じたら、以下の方法を選びましょう。
カウンセラーが合わないときの対応法
- カウンセラーに正直に伝える(「少し進め方を変えてほしい」など)
- 担当者の変更を依頼する
- そのカウンセリングルーム自体をやめて、別のところを探す
どの選択をしても、あなたが悪いわけではありません。
「合わないと感じた自分の感覚を信じる」ことも、よりよい自分へ変化するための大きな一歩です。
→ 「合わない」と感じたときの背景や伝え方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
カウンセリングの前に ── 緊急時はまず安全の確保を
この記事はカウンセリングへの一歩を後押しすることを目的としています。
しかし、状況によってはカウンセリングよりも先に、別の支援が必要な場合があります。
以下のような状態にある場合は、まず安全を確保することを最優先にしてください。
安全確保を優先した方が良い状況
- 自分や家族に「死にたい」という気持ちが続いている
- 暴力や脅しがある環境にいる
- 心身の症状が強く、日常生活に大きな支障が出ている
このような場合は、以下の窓口に相談することができます。
緊急時の主な連絡先
- よりそいホットライン:0120-279-338(24時間対応)
- こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556
平日 18:30~22:30(22:00まで受付) - DV相談プラス:0120-279-889(24時間対応)
チャット相談は、12:00~22:00
安全が確保されたあとで、改めてカウンセリングを検討しても遅くはありません。
よくある質問
回答を見る際には、矢印(↓)をクリックしてください。
Qカウンセリングでは、何を話せばいいですか?
最初から整理して話す必要はありません。
「家族のことで悩んでいます」「気持ちの整理がつきません」「自分でもよくわかりません」といった一言からでも大丈夫です。初回は、話を一緒に整理していく時間です。
Qうまく話せなかったり、泣いてしまっても大丈夫ですか?
はい、大丈夫です。
うまく言葉にできないことや、涙が出ること自体が、今の状態を知る大切な手がかりになります。沈黙があっても問題ありません。無理に全部話そうとしなくて大丈夫です。
Qカウンセラーが合わないと感じたら、途中でやめてもいいですか?
はい、やめても大丈夫です。
相性はとても大切なので、「合わない」と感じるのは自然なことです。進め方の希望を伝える、担当変更を相談する、別の相談先を探す、という選択肢があります。
Qカウンセリングで話した内容は、秘密にしてもらえますか?
はい、秘密は守られるので安心して相談してください。
ただし、虐待の通報など法律に定められた
まとめ 怖いままでも大丈夫。まずは、半歩進んでみる
カウンセリングが怖いと思うのは、自然な反応です。
その気持ちを無理に消す必要はありません。
この記事では以下の内容をお伝えしました。
- 怖さは自分を守るための自然な反応であること
- 初回はカウンセラーが丁寧に進めてくれること
- うまく話せなくても、沈黙があっても問題ないこと
- 合わなければやめる・変えるという選択肢があること
- 事前に少し準備しておくと安心につながること
「怖くなくなってから行こう」と思うと、時間だけが過ぎてしまい状況が悪化することがあります。
怖いまま、一歩だけ進んでみる。その勇気を、カウンセラーはしっかり受け止めます。
怖いままで構いません。まずは「どんな感じか見てみるだけ」から始めてみませんか。
「家族問題なんでも相談室」では、公認心理師によるオンラインカウンセリングを行っています。
当相談室では、初回のカウンセリングを無料でお受けしています。
「まだ相談するか決められない」「どんなカウンセラーか見てから考えたい」という段階でも構いません。
初回で、今の状況を整理するところから始めることもできます。
万が一「合わない」と感じた場合は、2回目を設定せずにそこで終了できます。
3回目までは返金保証もありますので、費用面でのリスクを心配せずにお試しいただけます。
怖いままでも大丈夫です。準備ができたときに、お気軽にお問い合わせください。