<最終更新日 2週間 執筆者 吉田克彦(公認心理師)

学校に行けない期間が長くなると、勉強への不安や焦りを感じるのは当然のことです。

もちろん、不登校でも勉強はできます。

むしろ、自分自身のペースで、個性を伸ばしながら学習を進める貴重な機会で、学び直しやさらに先に進むことも可能です。

この記事では、

  • 不登校の中学生が直面する学習の課題と解決策、
  • 家庭での勉強の進め方とサポートの仕方、
  • 子どものモチベーション向上と学習意欲の喚起、
  • オンライン教育と通信教育の活用方法
  • 学習環境の整備について

について、わかりやすく解説します。

不登校の子が直面する学習の課題と解決策

学習意欲が低下する

学校生活を送る中で、友達との関わりや先生からの指導を通して、自然と学習意欲が育まれます。しかし、不登校になると、こうした刺激が減り、学習意欲が低下してしまうことがあります。

解決策

子どもの興味や関心に合わせた教材選び

子どもが興味を持つテーマや内容を中心に教材を選ぶことで、学習意欲を刺激します。趣味や好きな事を取り入れた教材を使用すると、自然と学びたいという気持ちが湧きます。

小さな目標設定と達成感の共有

大きな目標だけでなく、小さな目標を設定し、それを達成したときには達成感を共有します。これにより、自己効力感が高まり、学習意欲が上がります。

ゲームやアプリなど、楽しみながら学べる方法を取り入れる

学習を楽しみながら進めることで、ストレスを感じずに取り組むことができます。ゲームやアプリを利用すると、遊び感覚で学習できます。

例えば、桃太郎電鉄やマインクラフトなどを勉強に活用している取組もあります。また、オンライン教材でも、レベルアップをしながら自然と勉強に取り組むことができる教材もあります。

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親子で一緒に勉強する時間を作る

親が一緒に学習に取り組むことで、子どもは安心感を感じ、学習への抵抗感を減らすことができます。

外部の学習プログラムやサポートを利用する

学習塾や家庭教師など、専門的なサポートを受けることで、学習の幅と深さが広がります。

学習習慣をなくしてしまう

学校生活では、決まった時間に授業を受け、宿題や課題に取り組むことで、自然と学習習慣が身につきます。しかし、不登校になると、生活リズムが乱れ、学習習慣が喪失してしまうことがあります。

解決策

  • 規則正しい生活習慣の確立:睡眠時間や食事時間など、一日のリズムを整えることが重要です。生活リズムが整うと、自然と学習時間も確保しやすくなります。
  • 無理のない学習計画の作成:子ども自身が学習計画を立て、それを達成することで、自分で学習を管理する力が育ちます。
  • 集中できる学習環境の整備:静かで、学習に必要なものが整った環境を作ることで、集中して学習に取り組むことができます。
  • 勉強の進捗状況を記録し、振り返る:何を学び、どれくらい理解できたかを記録することで、自分自身の学習状況を把握し、必要な改善策を見つけることができます。
  • 保護者によるサポートと励まし:保護者からの理解とサポートがあることで、子どもは安心感を得て学習に取り組めます。

学力低下への不安

学校に通えないことで、学習内容が理解できない、友達との差が大きくなってしまうなどの不安を抱えることがあります。

解決策

  • 個々のペースに合わせた学習の進め方:全ての子どもが同じペースで学習する必要はありません。自分のペースを確認し、それに合わせて学習を進めることが重要です。
  • 基礎学力の確認と復習:基礎的な学力がしっかり身についていれば、新しい学習内容も理解しやすくなります。定期的に基礎学力を確認し、必要なら復習を行います。
  • オンライン学習や通信教育の活用:時間や場所に縛られずに学習できるため、学力を維持し、向上させることができます。
  • 定期的なテストや模擬試験の受験:テストや模擬試験を通じて、自分の学力を客観的に把握することができます。
  • 将来の進路に関する情報収集:自分が目指す進路に必要な学力や知識を調べ、それを目指して学習を進めることで、学習意欲が上がります。

家庭での勉強の進め方とサポートの仕方

無理強いは禁物 勉強をさせようとするあまり、子どもにプレッシャーを与えてしまうのは逆効果です。

子どもの気持ちに寄り添い、無理強いはせず、自主的に学習に取り組める環境作りをしましょう。

子どものペースに合わせる 不登校の子どもは、体調や気分によって学習できる時間や集中できる時間が大きく異なることがあります。

子どものペースに合わせて、無理のない学習計画を作成しましょう。

具体的なサポート方法

一緒に学習目標を設定する

子ども自身が自分の学習目標を設定することで、学習に対する意識が高まります。保護者と一緒に学習目標を設定し、それを達成するための方法を考えることが有効です。

必要な教材や学習ツールを用意する

学習に必要な教材やツールをあらかじめ用意しておくことで、学習をスムーズに進めることができます。

集中できる学習環境を整える

学習に集中できる環境を作ることで、効率的に学習を進めることができます。

勉強の進捗状況を記録し、褒める

子どもが自分で学習の進捗状況を記録し、それを保護者が確認し、褒めることで、学習意欲が上がります。

わからないことは一緒に調べ、解決する

子どもが学習中にわからないことに遭遇したとき、一緒に調べ、解決することで、学習の進め方や課題解決の方法を身につけることができます。

学習意欲が低下したときは、気分転換を促す

学習意欲が低下したときは、無理に学習を続けるのではなく、適度な休息や気分転換を促しましょう。

子どものモチベーションの向上と学習意欲の喚起

小さな成功体験を積み重ねる

小さな目標を設定し、達成することで、自信と達成感を味わい、学習意欲を高めることができます。

具体的には、一日に覚える単語の数や、理解する内容の範囲など、達成可能な小さな目標を設定し、それを一つ一つクリアしていく方法が有効です。

楽しみながら学べる方法を取り入れる

ゲームやアプリなど、楽しみながら学べる方法を取り入れることで、勉強に対する抵抗感を減らすことができます。例えば、単語を覚えるためのゲームや、数学の問題を解くアプリなどを利用すると、楽しみながら学習を進めることができます。

外部の学習プログラムやサポートを利用する

学習塾や家庭教師、オンライン教材など、外部の学習プログラムやサポートを利用すると、学習意欲を高めることができます。

専門的な指導を受ければ、学習の幅と深さが広がり、学習意欲を引き出すことができます。

また、外部のサポートを利用することで、子ども自身が学習に責任を感じ、自主的に学習に取り組む機会を増やすことができます。

オンライン教材の活用方法

オンライン教材は、不登校の子どもたちにとって有効な学習方法です。以下に、それぞれの活用方法を詳しく解説します。

オンライン教材の活用方法

自分のペースで学習できる

オンライン教材では、自分のペースで学習を進めることができます。一度にすべての内容を理解する必要はなく、自分が理解できる範囲で学習を進めることができます。

時間や場所に縛られず学習できる

オンライン教材は、いつでもどこでも学習することができます。学校に行けない時間でも、自宅や外出先で学習することができます。

ビデオや音声を利用した授業が受けられる

ビデオや音声を利用した授業を受けることで、視覚や聴覚を使って学習することができます。

また、リアルタイムでの授業に参加することも可能です。

オンライン教材の活用についてより詳しく見る

学習環境の整備

学習環境を整備することは、不登校の子どもたちの学習を支える重要な要素です。

以下に、学習環境を整備するための具体的な方法を紹介します。

静かで集中できる空間を確保する

学習に集中するためには、静かで邪魔が入らない空間が必要です。

自宅の中で、学習に最適な場所を見つけ、そこを学習スペースとして使うことを推奨します。

必要な学習ツールを揃える

学習に必要なツール、例えばノートや筆記具、学習教材などを揃え、すぐに使える状態にしておきます。

一定の学習時間を確保する

毎日一定の時間、学習に取り組む時間を設けることで、学習習慣を身につけることができます。

具体的な時間を設定し、それを守ることが重要です。

学習の進捗を見える化する

カレンダーやプランナーなどを使って、学習の進捗を見える化します。

これにより、自分の学習状況を客観的に把握し、必要な改善策を見つけることができます。

以上、不登校の子どもたちのための勉強方法について解説しました。

不登校は学びの終わりではなく、新たな学びの始まりです。

自分自身のペースで学び、自己肯定感を高めながら、一歩一歩前進していきましょう。

まとめ
  • 不登校でも、意欲と習慣を維持し、学力低下を防ぐ方法を考える
  • 家庭学習では、子どものペースに合わせ、無理のないサポートが重要
  • 小さな目標設定や楽しい学習法で、勉強への意欲を高めていく
  • オンライン教材は、時間や場所を選ばず学習できるのでおすすめ
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