当サイトでは独自のアンケートで、保護者の精神的・経済的・時間的な負担を調査しました。
本記事は保護者の精神的な負担についての回答を見ながら、現状と改善方法を解説します。
経済的負担については、保護者のおよそ4割が「重くなった」と回答しています。
実際に、どのような負担が増えたのか、また軽くなったと考える人はどんな状況なのか、独自のデータから読み解きます。
第1回 不登校のお子さんを持つ保護者の意識調査
第1回 不登校のお子さんを持つ保護者の意識調査 調査時期:2023年6月5日~9日 調査目的:不登校の子どもに対する保護者の対応について、実態を把握し、同様の悩みを抱える保護者の参考とし、必要な対策を検討する。 調査対象:不登校の子どもを持つ保護者 調査方法:ウェブにて調査会社に依頼して実施 |
回答者の概要
子どもが不登校になったことによる保護者の負担感
お子さんが不登校になったことによる、保護者の精神的負担、時間的負担、経済的負担についてそれぞれの変化をたずねました。
結果としては、精神的負担・時間的負担・経済的負担とも、それぞれ重くなっている人が多いことがわかります。
特に精神的負担は、「非常に重くなった」と「重くなった」を合わせて85.8%になり、約7人中6人が精神的負担を感じていることがわかります。
少数ではありますが、「負担が軽くなった」と答えた方もいます。
くわしくはこちらの記事をご覧ください。
保護者の経済的な負担
「お子さんが不登校になって経済的な負担はいかがですか」という質問に対する回答は以下の通りです。
経済的負担は、「変わらない」と答えた方が一番多くいました。
「変わらない」という回答の理由を見てみましょう。
「給食を止めたり、教材費の返金等で変わらない」といった差し引き変わらないという答えや、「お弁当だったので家にいても一緒だった」「重くはなっていないが病院代は増えました」「昼食代が多少増えたかも知れないが、他はあまり変わらない」というように実際は経済的な負担が増えたものの「重くなった」と言うほどではないという回答も含まれます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
保護者の時間的負担
「お子さんが不登校になって時間的な負担はいかがですか」という質問に対する回答は以下の通りです。
「重くなった」という答えが、48.7%とほぼ半数。「とても重くなった」(9.7%)を合わせると、58.4%の保護者が子どもの不登校により時間的な負担を重く感じています。
別室登校や病院への送迎や、学校からの呼び出し、子どもがそばから離れず自分の時間が作れないなどの理由が挙げられました。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
保護者の精神的な負担
「お子さんが不登校になって精神的な負担はいかがですか」という質問に対する回答は以下の通りです。
「重くなった」という答えが、52.2%と半数以上。「とても重くなった」(33.6%)を合わせると、85.8%の保護者が子どもの不登校により精神的な負担を重く感じています。特に「どうすればいいかわからない」という現在の悩み、「理由がわからない」という当時のこと、「将来への不安」など。現在・過去・未来それぞれに対して考えてしまうようです。また、子どもとずっと一緒にいることで自分の時間がないことが精神的に参ってしまうようです。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
保護者の負担から、不登校の対策を考える
子どもの不登校になること自体は問題ではありません。「学校に行かない」ただそれだけのことです。しかし、子どもが不登校になることで、保護者の皆さんに負担がかかるようでは良くありません。一方で、保護者の負担をなくすために、無理やりに子供を学校に行かせることも適切とはいえないでしょう。
子どもの不登校を経験した保護者の声を参考に、今後に生かして行ければと考えています。
不登校経験をした当事者へのアンケートも実施しております。