このような方におすすめ
- 成長期なのにご飯を食べないことで、発育への影響を心配している保護者
- 食べない姿を見て、イライラしたり自己否定してしまう保護者
- 他の子と比べて「うちの子は大丈夫?」と不安を感じている保護者
- 思春期特有の心の変化や不登校による食欲の波に戸惑っている保護者
- 食事の時間を少しでも安心・楽しいものにしたいと考えている保護者

本記事は、管理栄養士が執筆し、医師と公認心理師が監修をしてます。
小学生・中学生になっても「ご飯を食べない」「偏食がひどい」と悩む保護者さんは多いです。
私自身も、料理に時間をかけたのに食べてもらえず「どうして食べないの?」「私のせい?」と落ち込んだ経験があります。
特に成長期まっただ中のお子さんが食べないと、「身長や体重の伸びに影響するのでは?」「将来の食習慣まで悪影響が出るのでは?」と心配になるのは当然です。
一方で保護者さん自身も「せっかく作ったのに…」というイラ立ちや「料理が下手だからかな」と自己否定につながりますよね。
- 子どもがご飯を食べないときにストレスを感じやすい理由がわかる
- ストレスを軽くするための考え方がわかる
- 成長期でも安心できる栄養のとらえ方がわかる
- 一人で抱え込まず相談する方法がわかる
この記事では、 小中学生がご飯を食べないときに保護者のストレスを軽くする考え方とご家庭でできる工夫 を管理栄養士の視点からまとめました。
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なぜ「子どもがご飯を食べない」とストレスになるのか
子どもがご飯を食べないとストレスになる原因は大きく2つです。
一つ目はお子さんの栄養や成長に対する不安。
二つ目は保護者さんの自己否定の感情。
このようにお子さんがご飯を食べないことでストレスを感じることは自然なことです。
ここからはストレスの原因をひとつずつ紐解いて、言語化し、保護者さんの気持ちを整理することができます。
成長への不安
小中学生は体がぐんと大きくなる時期。1年間で十数センチと身長が伸びることもありますよね。そのように成長著しいタイミングで、ご飯を食べないと不安になるのは当然です。「栄養不足で身長や体重の伸びに影響するのでは?」と心配になるのは自然なことです。
将来の食習慣への不安
「今きちんと食べないと、大人になっても好き嫌いが続くのでは?」
「社会に出たときに困るのでは?」
このまま大きくなったらどうなるのという心配も、保護者さんが強く感じやすいストレスのひとつです。
努力が報われない苛立ち
時間をかけて作ったのに、食べてもらえなかったときのショックは大きいですよね。
実際に筆者も仕事終わりに急いで食事を準備して出したのに、全然食べてもらえない…なんてこともありました。
「こんなに頑張って用意したのに…」と報われない気持ちが、ストレスとなってしまうこともあるでしょう。
他の子と比べてしまう焦り
外食をした時や、周囲の子の食事を見聞きすると大人顔負けの量を食べているお子さんも。そのような様子を見ると驚くとともに、このくらい食べるのが普通なの?と比較してしまいませんか?
「どうして普通はこのくらい食べるのに、うちの子は違うのだろう…」と 思ってしまうことも。人と比べてしまうことで、余計に焦りや不安が強くなることもあります。
生活習慣による要因
思春期は生活リズムや日常の過ごし方が変化しやすい時期です。「お腹がすくリズム」が崩れると、食欲そのものが出にくくなります。
昼夜逆転で朝食が入らない
起きるのが遅いと、そもそも空腹を感じにくくなります。お子さんの寝る時間が遅くなると朝起きるのが辛くなります。結果として寝る時間を優先し朝食が食べられなかったということもあります。
ゲームやスマホに夢中でお腹がすかない
座っている時間が長いと消費が少なく、自然と食欲も下がります。ゲームやスマホに夢中で食事のことを忘れてしまうという子も。
おやつの量が多すぎて食事が入らない
菓子パン・スナック菓子・ジュースはエネルギーが高く、食事に響きがち。夕食を食べる前や寝る前などにそういったおやつを食べている場合は食事に影響が出ることが考えられますよ。
ストレスを軽くする考え方
子どもがご飯を食べてくれないと、つい「どうして食べないの?」と不安や苛立ちを感じてしまうことはありませんか?
けれども視点を少し変えてみると、「そこまで心配しなくても大丈夫!」と思えることがたくさんあります。
実際に文部科学省や厚生労働省の資料によると、小中学生の食事の現状課題として以下をあげています。
- 朝食の欠食
- 食事の偏り
- 生活習慣の乱れからくる肥満ややせの増加
食生活における悩みがつきることはありません。お子さんがご飯を食べないことがストレスになる方は多いです。悩んでいるのはあなただけではないですよ。
ここからはストレスを軽くするための考え方をいくつかご紹介します。毎日の食卓で「できていること」に目を向けるだけで、子どもも保護者さんもずっと気持ちが楽になります。
一時的なものである
日々の活動量によって食事量も変動します。
我が子でも経験がありますが、雨の日で室内活動が多い場合はお腹も空きにくいようで、いつもより食事の量が少なくなります。「お腹空いたからなにか食べるものない?」と、間食を求める声も少ないです。
その日その日で、活動量が違うので、食欲が異なり一時的なものである場合も多いです。
「食べない日があっても大きな問題にはなりにくい」
大人でも食事を食べきれずに、残すことはありますよね。また苦手な食材を残してしまうこともあります。
お腹いっぱいだから今日はこのくらいでいいや…
この食材は苦手なので残してしまおう…
このように考えることはありませんか?
筆者も前日の仕事や予定で帰宅が遅くなった時、睡眠を優先し食事をおろそかにした日もありました。
それでも日常生活に支障をきたすことはありません。
また、多少好き嫌いがあっても健康に生活している人は多いもの。
子どもが食べない日があっても、大きな問題になることは少ないと考えてみましょう。
全部食べないわけではない
ご飯を食べないといっても、「白いご飯だけは食べる」「好きなものだけ食べる」など、偏りがあるものの、何かしらを食べている場合も多いです。
もちろんバランスよく食べてもらいたいと思うことは自然なことです。ですが、そこにばかり目を向けてしまうと保護者さんも辛い気持ちが残りますよね。
例えば、 「ご飯だけを食べる」という場合でも炭水化物がしっかり摂れます。体のエネルギー源になります。ご飯だけであっても、摂れる栄養はあります。
食べた部分に目を向ける
「ここまで食べられたね」とできた部分に注目することが大切です。ついつい食事を出して残った料理に目を向けてしまいませんか?「また〇〇を食べてくれなかった…」と。是非できたところに目を向けてあげてください。
筆者も以前「あれ?まだチーズが残っているよ。」と声かけしたところ、子どもは明らかにテンションが下がり、「え〜だってここまで食べたじゃん…」と悲しげな反応をもらったことがありました。
食べないことに対する声かけをしてしまい、反省したものです。
是非、保護者さんはここまで食べられたね。とそこまでの頑張りを認めてあげてください。
完食より「ひと口」を喜ぶ
全部食べられなくても、苦手なものに一口チャレンジできたら大きな一歩です。
「今日はひと口食べられたね!」と一緒に喜び、認めてあげましょう。
このような小さな成功体験を積み重ねることで食事も楽しくなります。もっと食べてみようと前向きに食事をとらえることができるようになるでしょう。
成長期でも安心できる栄養のとらえ方
成長期のお子さんがご飯を食べないと「栄養が足りていないのでは?」と強く不安を感じる保護者さんは多いです。
筆者も「今朝は牛乳しか飲まなかったけど、今日の学校大丈夫かな…」と心配になったこともありました。
ですが、実際には「少量でも大切な栄養はとれていることがある」「中長期的に見れば心配しすぎなくてもいい場合が多い」といった安心材料もあります。
ここでは、成長期に知っておきたい栄養のとらえ方や、日常生活で気をつけたいポイントをご紹介します。
少量でも栄養はとれていると考える
「牛乳1杯しか飲まなかった」でもその飲み物一つであっても、栄養成分を考えてみると炭水化物・たんぱく質・カルシウムが含まれています。
- 炭水化物…体を動かす源になる栄養素
- たんぱく質…体作りに必要な栄養素
- カルシウム…骨の形成などに役立つミネラル
このように、よく見ると摂れている栄養はあるものです。そのことを是非知っていただき、 「少しでも栄養が取れていれば大丈夫」と思えるとストレスも少し減るのではないでしょうか。
心配しすぎないために変化を見る
食事は日々の積み重ねでのバランスが大切です。おおよそ一週間程度でバランスの凸凹を整えるイメージで良いでしょう。
ですので、ご飯を食べないとストレスに感じた時にいくつか周辺情報を確認して頂くと良いでしょう。
- ご飯を食べないのはいつからか?昨日からなのか、ここ数日なのか。
- 急激な体重減少はないか?直近の体重を把握しておく。
- 元気がない、顔色が悪いなど表情はどうか。
ご飯を食べない理由に繋がるヒントが見つかるかもしれません。
学校に行けていないときは波が出やすい
学校に行けると決まった時間に起きて食事を食べるので生活リズムが整いやすいです。体を動かす活動も多く、自然にお腹が空きます。
ところが、 不登校や休みが続くと、食欲にも波が出やすいのは自然なこと。
大人も休日はいつもよりゆっくり起きて朝昼兼用となることもありますよね。
これはお子さんも同じです。学校に行けるときとそうでない時の生活リズムも食事への影響があります。
安心できる食環境を整える
ご飯を食べないとしても、家庭は安心して過ごせる場所であって欲しいです。
ご飯を食べさせるために「今日はこの子の好きなものだけのご飯にしよう!」と気合いを入れて作ってあげたことはありませんか?
実は、こちらはかえってプレッシャーになってしまうお子さんもいらっしゃいます。
家庭は「安心できる場」とするため、食事は量やバランスにこだわりすぎずに向き合ってみてくださいね。そうすることで、保護者さんもゆったりした姿勢で「なにか食べてくれたらいいや〜」と気軽に考えられると良いでしょう。
子どもがご飯を食べるようにする工夫
「どうしたら食べてくれるの?」と悩むとき、ちょっとした工夫で効果がでることがあります。
特別な料理や高価な食材を用意しなくても大丈夫です。料理が苦手…そんな方でも大丈夫。
料理だけではなく、保護者さんの声かけでの工夫でお子さんの食べるやる気が増すこともあります。
ここでは、日々の食卓で取り入れやすい工夫をいくつかご紹介します。
「全部食べさせなきゃ」と力を入れすぎず、気持ちがラクになるヒントとして活用してみてくださいね。
調理方法を変えてみる
お子さんによって好き嫌いは様々です。
一度食べなかったものを「この子は食べないから」と諦めてしまっていませんか?
筆者も過去にそのような経験があります。煮物に入っていたにんじんを残したので、「この子はにんじんが嫌いだから…」と思っていました。しかし、カレーの中に入っているにんじんは食べた!という経験があります。
煮る焼く茹でる揚げる…様々な食べ方があります。
同じ食材であっても食感や風味が変わると、食べてくれることも。
また、最初のうちはほんの小さな一口分でも良いでしょう。
今まで苦手だと思っていた食材も食べられたらお子さんの自信にもつながります。
食事中の会話を増やし、共食の時間を楽しむ
食卓の雰囲気はとても大事です。
会話を増やす・テレビを消す・一緒に食べるだけでも、子どもは「食事は楽しい」と感じます。
そうすると、自然と食事が待ち遠しい、となるのですね。
食事時間に各々が好きなYouTubeを見ていて会話が全然ありません…といったご家庭もあります。
そうすると動画に集中してしまい、会話も食事もなおざりになってしまいますよね。
共に食事をする「共食」を意識していってくださいね。
自分で決めさせる
小中学生のある一定の時期だと「親の作ったご飯は食べたくない」という気持ちが強い場合もあります。
そんなときは、主食やおかずを二択で選ばせる「選択制」や、自分で盛り付ける「セルフ盛り付け」、おにぎりや卵焼きなどの調理の一部をお子さんに任せ「自分で決めた感覚」が満たされます。
自然と食べやすくなることがありますよ。
時には、親の作った食事そのものが嫌ということもあります。
そのような場合はスーパーやコンビニのお惣菜を購入することも選択肢として与えても良いでしょう。
生活習慣を見直す
食事以外にも、お腹を空かせるための工夫をしましょう。
当たり前のように思いますがお腹が空いていないとご飯を食べる気になれません。
起きてすぐご飯を食べられるよ!夜遅くにおやつを食べたけど朝もお腹ペコペコ!
そのような子はあまりいません。
ご飯を食べる前にお腹を空かせた状態にします。
例えば体を動かす外出をする、クラブ活動や部活動に参加する、学校がない日も朝ご飯を食べる時間までに起きるようにする、そのためには夜遅くの食事は控え、寝る時間が遅くならないようにする。
このように生活習慣を整えることで、「お腹が空く」状態になり、ご飯を食べる意欲に繋がるのです。
病気や身体的な要因も考えられることを知っておく
ここまでご紹介したのは、主に生活習慣や心の変化からくる「食べない原因」でした。
けれども中には、病気や身体的な要因が関わっている場合もあります。
これらを知っておくことでお子さんの体調に寄り添った治療や食べ方提案をすることができます。
摂食障害(拒食症):食べ物を受け付けない
自分の体型を気にしすぎて、太りたくないと極端に食べなくなる病気です。
味覚障害:味を感じることができない
亜鉛不足やストレス、薬の副作用などで起こる症状で、本来の味と異なって感じる状態。自己判断せず耳鼻咽喉科での診断が必要です
通常であれば味を感じるものが無味無臭に感じること。
酸味が苦味に感じて通常時と異なる味覚になる症状などがあります。
何を食べても味を感じられないため、食べる気がしなくなり、食欲が減退していきます。
過敏性腸症候群:すぐにトイレに行きたくなるから、食べたくない
食べるとすぐにお腹が痛くなったり、トイレに行きたくなる不安がある、このような体質の場合、食べた後に起こることへの不安感なら食べないということもあります。
口腔内の問題:歯の調子が悪くて、食べたくない
虫歯や噛み合わせなどが影響して食べにくくなることもあります。
食べやすい大きさや固さでないと、結果として食べないということもあるでしょう。
もちろん、これらはすべてのお子さんに当てはまるわけではありません。
お子さん自身が訴えてくれればわかりますが、中々見た目からはわからないものですよね。
ですが、「もしかしたら身体的な要因もあるかも」と知っておくだけで、保護者さん自身が原因を抱え込みすぎずにすみます。
それでもつらいときはどうする?
「ここまで工夫しても、どうしても気持ちが楽にならない…」
そんなときは、ひとりで抱え込まずに専門家に相談することも選択肢のひとつです。
お子さんに対して「どうして食べないの?」と直接あたってしまいたくなることもありますよね。
それに加えて相談するほどのことではないからと頑張ってしまう保護者さんも多いです。
悩みを口に出すだけで気持ちが軽くなることもありますよ。
私も沢山の栄養相談で、「自分が何に困っていたのかがわかりました…」「お話しただけでスッキリしました」とお声を頂きます。
特に医師やカウンセラーなどの専門家からアドバイスをもらえると安心できます。
ここからはどのような時に相談すれば良いかをお伝えしていきます。
一人で悩んでしまう場合は相談を
保護者さんはお子さんの食事に関して相談できる人はいますか?
パートナーや同世代のお子さんを持つお友達、お子さんが多い年齢の方など、信頼できる人にお話してみましょう。
悩みを打ち明けるという感覚よりも最近のお困りごとことという気軽な雰囲気でお話する形だとハードルも低くなるのではないでしょうか。
そして、同じような悩みを抱えている方も多いです。
あなたの相談をきいて「わかる〜!私も困ってた!」と同じように考えている…なんてことも。
一人で抱え込まず信頼できる人や専門家に相談しましょう。
こんな時は早めに専門家へ相談
特に以下のような様子が見られる場合は早めにかかりつけの小児科や歯科を受診することをおすすめします。
- 食事への関心が全くない
- 特定の食べ物に強い嫌悪感を示す
- 体重の減少が見られる
- 虫歯など口の中の問題で食べられない
小児科医、歯科医、管理栄養士、地域の保健センターなど、気軽に相談できる窓口があります。
「精神的な原因」について知りたい方は
子どもの心理的な要因が気になる場合は、関連記事(内部リンク)も参考にしてください。
よくある質問
Q子どもが「ご飯は食べたくないけど、お菓子なら食べられる」と言います。どうすればいいでしょうか?
まず、「お菓子でも食べられた」ことを肯定的にとらえましょう。食事をとれないストレスは、保護者だけでなくお子さんにもあります。食欲がない中で、口にできるものがあるのは良いことです。
Q食事の時間になると子どもが機嫌が悪くなります。どう対応すべきでしょうか?
食事が「プレッシャーの時間」になっている可能性があります。まずは食事の量や種類にこだわらず、一緒に座って会話を楽しむことから始めてください。「食べなさい」という声かけは控え、「一緒に食事できて嬉しいな」といった雰囲気作りを大切にしましょう。
Q不登校の子どもの食欲がありません。生活リズムとの関係はありますか?
大きく関係しています。学校に行かない生活では起床時間が遅くなり、体を動かす機会も減るため自然と食欲も低下します。まずは起床時間を少しずつ早めたり、軽い散歩や家事の手伝いなどで体を動かす時間を作ってみてください。無理強いせず、お子さんのペースに合わせることが大切です。
Q子どもを病院に連れていきたいのですが、抵抗されます。どうすればいいでしょうか?
病院を拒む場合「すぐに病院に連れて行った方が良いか」「連れていく必要がある場合、どのように誘えばいいか」など、お子さんの状況に合わせて判断する必要があります。
まずは、ご家族だけで病院受診することも可能です。病院に問い合わせてみましょう。
Q牛乳やパンだけしか食べませんが、栄養は足りていますか?
牛乳にはタンパク質・カルシウム・ビタミンB群が、パンには炭水化物・タンパク質・ビタミンB1などが含まれています。完璧ではありませんが、短期間であれば最低限の栄養は摂取できています。少しずつでも他の食材を取り入れられるよう、無理のない範囲で工夫してみてください。
Q好きなものしか食べない偏食がひどいです。将来が心配になります。
偏食は成長とともに改善することが多いです。今は好きなものを食べられていることを評価し、その中で少しずつ選択肢を増やしていきましょう。例えば、好きなおにぎりの具を変える、好きなパンに野菜を少し加えるなど。完璧を求めず、小さな変化を積み重ねることが大切です。
Q作った料理を毎回残されてイライラします。どう気持ちを切り替えればいいですか?
そのお気持ち、とてもよくわかります。まずは「少しでも食べてくれた部分」に注目してみてください。また、お子さんが食べやすいよう事前に量を調整したり、一緒に盛り付けをしてもらうのも効果的です。完食を目標にせず、「今日も一緒に食卓を囲めた」ことを大切にしてください。
まとめ|保護者さんの心が軽くなることが一番大切
ご飯を食べないことで悩む保護者さんは本当に多くいます。
筆者自身も同じように悩んだ経験がありますし、決して「自分だけの問題」ではありません。どうぞ自己否定をせずに、肩の力を抜いて考えてくださいね。
そしてお子さんのことを真剣に考えているからこそ、保護者さんもストレスになってしまうのです。それは本当に立派なことですよ。
成長期のお子さんが食事にムラを見せることは自然なことです。大切なのは、次のような視点を持つことです。
- 食べられた部分に注目する:「ここまで食べられたね」と認める
- 少量でも栄養はとれていると理解する:「牛乳1杯」でも栄養は含まれている
- 不安が強いときは専門家に相談する:早めの相談で安心を得られる
食事は「苦痛の時間」ではなく「安心できる時間」のはず。
それはお子さんだけではなく、保護者さんにとっても同じです。
この記事が、保護者さんの心を少しでも軽くし、食卓に笑顔を増やすきっかけになれば幸いです。