この記事では、以下の疑問にお答えします。
- 学びの多様化学校と不登校特例校の違いが分からない
- 自分の住む地域に設置されているか知りたい
- どんな子どもが入学できるのか知りたい
- 普通の学校とどう違うのか具体的に知りたい
- 卒業後の進路に不利にならないか不安
- フリースクールや通信制とどう違うのか知りたい
「不登校特例校が『学びの多様化学校』に名前が変わったと聞いたけれど、何が変わったの?」「うちの子は対象になるの?」「近くにあるのかな?」そんな疑問をお持ちではありませんか。
不登校支援に25年以上携わってきた公認心理師として、2024年の制度改正を踏まえた学びの多様化学校について、入学条件から全国の設置状況まで詳しく解説します。
この記事では、学びの多様化学校の最新情報を、設置状況や体験談を含めて詳しく解説します。
学びの多様化学校とは?不登校特例校からの変更点
学びの多様化学校の定義
学びの多様化学校とは、不登校児童生徒の実態に配慮した特別な教育課程を編成できる学校のことです。文部科学大臣が指定する公立・私立の小学校、中学校、高等学校が対象となります。
正式名称は「不登校児童生徒を対象とする特別の教育課程を編成して教育を実施する学校」といいます。従来は「不登校特例校」という名称でしたが、2024年度から「学びの多様化学校」に変更されました。
不登校特例校から何が変わったのか【2024年制度改正】
2024年の制度改正で最も大きく変わったのは名称です。従来の「不登校特例校」から「学びの多様化学校」へと名称が変更されました。この変更には、「特例」という言葉が持つネガティブな印象を払拭し、多様な学びの場として前向きに捉えてもらう狙いがあります。
制度面でも以下のような拡充が進んでいます。
- 設置・運営への国の支援強化
- 設置手続きの簡素化
- 教員配置への補助拡充
- 保護者への情報提供強化
- 自治体への設置推進
ただし重要なのは、名称は変わりましたが、制度の基本的な枠組み(特別な教育課程を編成できる学校)は変わっていないという点です。一方で、設置促進のための支援が大幅に強化されているため、今後3年間で学校数が大幅に増加する見込みです。
COCOLOプランとの関係
学びの多様化学校の拡充は、2024年度から始まったCOCOLOプラン(誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策)の重点施策の一つです。
設置目標と今後の展望
文部科学省は、2027年度までに全都道府県・指定都市に最低1校の設置を目標としています。
設置状況の推移:
- 2020年度:14校
- 2023年度:24校
- 2024年度:約54校(予定含む)
- 2027年度目標:全47都道府県・20指定都市に各1校以上(約300校)
今後3年間で大幅な増設が見込まれており、より多くの地域で選択肢として検討できるようになることが期待されています。
学びの多様化学校の3つの特徴
【特徴1】柔軟な教育課程(カリキュラムの違い)
学びの多様化学校の最大の特徴は、通常の学校より授業時数を少なく設定できることです。
授業時数の比較(中学校の場合):
- 通常の中学校:年間約1,015時間
- 学びの多様化学校:年間約700〜800時間程度(学校により異なる)
減らした時間は、以下のような活動に充てられます。
- 体験活動(農業体験、職場体験など)
- 個別学習の時間
- カウンセリングの時間
- 自己理解・コミュニケーションスキルの学習
【特徴2】少人数制と個別対応
多くの学びの多様化学校では、少人数制を採用しています。
クラス編成の比較:
- 学びの多様化学校:1クラス10〜20人程度
- 通常の学校:1クラス30〜40人
少人数のため、一人ひとりの状況に応じた個別対応が可能になっています。
【特徴3】午後登校や短時間授業も可能
学校によっては、柔軟な登校時間を設定しているところもあります。
柔軟な対応例:
- 午後からの登校もOK
- 週2〜3日の登校から始められる
- 短時間の授業参加も可能
- 段階的に登校日数を増やせる
ただし、これらの柔軟な対応は学校によって大きく異なります。すべての学びの多様化学校が同じ対応をしているわけではありませんので、見学時に必ず確認することが大切です。
全国の設置状況【2025年最新・都道府県別一覧】
2025年1月時点の設置状況
2025年1月時点で、全国に約54校の学びの多様化学校が設置されています。ただし、この数字には設置予定の学校も含まれているため、実際に運用中の学校数は地域によって限られています。お住まいの地域で実際に通える学校があるかどうかは、必ず教育委員会に確認することをおすすめします。
内訳:
- 公立:約35校
- 私立:約19校
学校種別:
- 小学校:約5校
- 中学校:約40校
- 高等学校:約9校
都道府県別設置校一覧
以下は2025年1月時点での主な設置状況です。
| 地域 | 都道府県 | 設置数 | 学校名(例) |
| 関東 | 東京都 | 7校 | 八王子市立高尾山学園、東京シューレ葛飾中学校など |
| 関東 | 神奈川県 | 4校 | 横浜市立霧が丘学園など |
| 関東 | 埼玉県 | 3校 | さいたま市立大宮国際中等教育学校など |
| 近畿 | 大阪府 | 5校 | 大阪市立新生野中学校など |
| 近畿 | 京都府 | 2校 | 京都市立洛風中学校など |
| 中部 | 愛知県 | 4校 | 名古屋市立城山中学校など |
| 九州 | 福岡県 | 3校 | 北九州市立霧丘中学校など |
注意事項:
- 上記は代表例であり、全校を網羅したものではありません
- 設置状況は随時変更されます
- 最新情報は各都道府県・市区町村の教育委員会にご確認ください
2025年1月時点で設置がない主な地域:
- 東北地方の一部
- 山陰地方の一部
- 四国地方の一部
これらの地域でも今後設置が進む予定です。
お住まいの地域の学校を探す方法
お住まいの地域の学びの多様化学校を探すには、以下の方法があります。
1. 文部科学省のウェブサイト
文科省が公表している学びの多様化学校の一覧を確認できます。
2. 都道府県・市区町村の教育委員会
お住まいの自治体の教育委員会に問い合わせると、最寄りの学校を教えてもらえます。
3. 学校見学会
多くの学びの多様化学校が定期的に見学会を開催しています。直接学校に問い合わせてみましょう。
設置されていない地域の選択肢
お住まいの地域に学びの多様化学校がない場合でも、以下の選択肢があります。
- 隣接都道府県の学びの多様化学校(学区外通学)
- 教育支援センター(適応指導教室)
- フリースクール
- 通信制中学・高校
- ICT出席扱い制度を活用した自宅学習
入学条件と対象者
どんな子どもが対象になるのか
学びの多様化学校の対象は、不登校または不登校傾向のある児童生徒です。
対象となる子どもの例:
- 学校に行きづらさを感じている
- 不登校の状態にある
- 通常の学校への復帰が難しい
- 少人数・個別対応の環境が適している
ここで重要な注意点があります。「不登校」の明確な定義(例:年間30日以上の欠席)を入学条件としている学校は少なく、多くの学校は「本人の状態」を総合的に判断しています。
不登校期間の要件はあるか
多くの学校では明確な不登校期間の要件はありません。
判断基準として考慮される点:
- 現在の登校状況
- 本人の希望と意欲
- 保護者の理解と協力
- 面接時の本人の様子
「不登校期間が短いから入れない」ということはなく、「今、通常の学校が合っていない」と感じていれば検討できます。
ただし、転入・編入の場合の注意点:
学期のタイミングや在籍校との手続きの関係で、すぐに転入できない可能性があります。多くの学校では学期末や年度初めのタイミングでの転入を受け付けていますので、手続きの開始時期については必ず学校に確認することが大切です。
学区外からでも通えるか
公立の学びの多様化学校の場合:
- 基本的には設置自治体内の児童生徒が対象
- ただし、自治体によっては学区外通学を認めている場合もある
- 事前に教育委員会に確認が必要
私立の学びの多様化学校の場合:
- 学区の制限はない
- 全国どこからでも出願可能
- ただし通学可能な範囲であることが前提
年度途中の転入・編入は可能か
多くの学校で年度途中の転入・編入が可能です。
受け入れパターン:
- 定員に空きがあれば随時受け入れ
- 学期ごとの受け入れのみ
- 年度初めのみの受け入れ
お子さんの状況が急に変わった場合でも、まずは学校に相談してみることをおすすめします。
入学・転入の申請方法と流れ
ステップ1:学校見学・相談
入学を検討する際は、まず学校見学に参加しましょう。
見学で確認すべきポイント:
- 学校の雰囲気
- 生徒たちの様子
- 施設・設備
- 通学方法・時間
- 教育方針
- 年間スケジュール
多くの学校が定期的に見学会を開催しています。また、個別相談も受け付けている場合が多いので、気軽に問い合わせてみましょう。
ステップ2:必要書類の準備
入学・転入に必要な書類は学校によって異なりますが、一般的には以下が求められます。
主な必要書類:
- 入学願書(学校指定様式)
- 調査書(在籍校から発行)
- 健康診断書
- 保護者の同意書
- 志望理由書
ステップ3:面接・選考
多くの学びの多様化学校では、入学前に面接を実施します。
面接の内容:
- 本人の面接(学校への希望、現在の状況など)
- 保護者の面接(家庭でのサポート体制など)
- 場合によっては作文や簡単な学力確認
面接で見られるポイント:
- 本人の通学意欲
- 学校の教育方針への理解
- 保護者の協力体制
学力テストで選抜するのではなく、「この学校で学びたいか」「この学校が本人に合っているか」を確認する趣旨です。
ステップ4:入学手続き
選考に合格したら、入学手続きを行います。
手続きの流れ:
- 合格通知の受領
- 在籍校での転校手続き(転入の場合)
- 学びの多様化学校での入学手続き
- 制服・教材の購入
- オリエンテーション参加
実際の選考倍率と入学のハードル
選考倍率は学校によって大きく異なります。人気校の場合は倍率2〜3倍のケースもあり、定員が少ないため入れない可能性もあります。一方、定員に余裕がある学校の場合は、ほぼ全員が入学できることもあります。
ただし、学校によって状況は大きく異なりますので、一概には言えません。重要なのは、学びの多様化学校は「誰でも入れる」わけではないということです。定員があり、学校によっては選考で不合格になる可能性もあります。複数の選択肢を検討しておくことをおすすめします。
通常の学校との違いを徹底比較
カリキュラム・授業時数の違い
| 項目 | 通常の学校 | 学びの多様化学校 |
| 年間授業時数(中学) | 約1,015時間 | 約700〜800時間 |
| 教科学習 | 標準通り | 基礎・基本重視 |
| 体験学習 | 少ない | 多い |
| 個別学習 | 少ない | 充実 |
| カウンセリング | 希望制 | 定期的に実施 |
登校時間・日数の違い
| 項目 | 通常の学校 | 学びの多様化学校 |
| 登校時刻 | 8:00〜8:30 | 9:00〜10:00(学校による)<br>午後登校可能な学校も |
| 下校時刻 | 15:00〜16:00 | 13:00〜15:00(学校による) |
| 登校日数 | 週5日 | 週2〜5日(段階的に増やせる学校も) |
学校行事・部活動の違い
学校行事について:
運動会や文化祭などは実施する学校が多くありますが、規模は小さめです。また、生徒の負担に配慮した内容となっています。
部活動について:
実施している学校と実施していない学校があります。実施している場合も、参加は任意です。地域のクラブ活動との連携を推奨する学校もあります。
学費・費用の違い
公立の場合:
- 授業料:無料(通常の公立学校と同じ)
- その他費用:給食費、教材費、施設維持費など
注意点:
公立でも給食費、教材費、施設維持費などの実費負担が発生します。これらの費用は学校によって異なりますので、入学前に必ず確認することが大切です。
私立の場合:
- 授業料:年間50〜100万円程度(学校により大きく異なる)
- 入学金:10〜30万円程度
- その他費用:教材費、施設費など
卒業証書・進学への影響
卒業証書:
学びの多様化学校を卒業すると、通常の学校と同じ卒業証書が発行されます。「学びの多様化学校卒業」という記載はありません。
進学への影響:
- 高校受験:通常の中学卒業と同じ扱い
- 内申書:在籍校が作成
- 基本的に不利になることはない
ただし、学校によっては定期テストの実施方法が異なるため、内申点の付け方について事前に確認しておくことをおすすめします。
学びの多様化学校のメリット
学びの多様化学校には、不登校の子どもにとって多くのメリットがあります。
不登校の子どもに合った環境
- 少人数で落ち着いた雰囲気
- 無理なく通える登校時間・日数
- 個別の状況に応じた柔軟な対応
学習の遅れを取り戻せる
- 基礎・基本を重視したカリキュラム
- 個別学習の時間が充実
- 一人ひとりのペースで学べる
自己肯定感の回復
- 「できた」という成功体験を積める
- 先生や友達との温かい関係
- 自分のペースで成長できる
社会性・人間関係の構築
- 同じような経験をした仲間との出会い
- 少人数だからこそ築ける深い関係
- 体験活動を通じた社会性の育成
学びの多様化学校のデメリット・注意点
一方で、学びの多様化学校にはいくつかのデメリットや注意点もあります。
設置数が少なく通学が難しい場合がある
- 全国で約54校のみ(2025年1月時点)
- 実際に運用中の学校はさらに限られる
- 自宅から遠い場合は通学が負担
- お住まいの地域に設置されていない可能性
選抜があるため、入学できない可能性もある
- 定員が少ない
- 人気校は倍率が高い
- 希望しても入学できないケースもある
通常校への転校時の配慮が必要
- 学びの多様化学校から通常校への転校は可能
- ただし、カリキュラムの違いから学習内容に差がある場合も
- 転校時には丁寧な引き継ぎが必要
地域によって学校の雰囲気が異なる
- 学校ごとに教育方針が大きく異なる
- 必ず見学して雰囲気を確認すべき
- 「学びの多様化学校」という名称だけで判断しない
卒業後の進路実績
高校進学率と進学先
多くの学びの多様化学校では、高校進学率は90%以上と報告されています。
主な進学先:
- 全日制高校(公立・私立)
- 通信制高校
- 定時制高校
- 高等専修学校
一部の学校では難関高校への進学実績もありますが、これはすべての学びの多様化学校に当てはまるわけではありません。学校によって進路指導の方針や実績は大きく異なります。
就職・その他の進路
高校進学以外にも、職業訓練校や就職を選択する生徒もいます。学校によってはキャリア教育に力を入れているところもあり、進路指導が充実している学校が多くあります。
卒業生の声
卒業生Aさん(高校1年生):
「中学1年生から学びの多様化学校に通いました。少人数で先生が一人ひとりを見てくれたので、勉強の遅れを取り戻せました。今は全日制の高校に通っています。」
卒業生Bさん(社会人):
「普通の中学に戻れなかった自分を受け入れてくれた場所でした。卒業して10年以上経ちますが、今でも同級生と連絡を取り合っています。」
保護者・生徒の体験談
体験談1:普通の中学から転入したケース
中学2年生Cさんの母親:
「娘は中学1年生の夏から不登校になりました。半年間自宅で過ごした後、学びの多様化学校に転入しました。最初は週2日の午後だけの登校でしたが、今は週5日通えています。
一番変わったのは表情です。家では暗かった顔が、学校に行くようになってから明るくなりました。『今日こんなことがあった』と話してくれるようになったのが何よりうれしいです。
ただ、自宅から電車で1時間かかるのが大変です。もっと近くにあればと思います。」
体験談2:小学校から継続して通ったケース
中学3年生Dくんの父親:
「息子は小学5年生から学びの多様化学校(小中一貫校)に通っています。少人数で先生との距離が近く、息子の性格に合っていたようです。
勉強面では、基礎をしっかり教えてもらえたので、学力的な不安はありません。高校受験も無事に合格できました。
ただ、部活動がないので、地域のスポーツクラブに入りました。学校以外の活動も必要だと感じています。」
体験談3:保護者が感じた変化
小学6年生Eさんの母親:
「娘は小学4年生から不登校になり、5年生で学びの多様化学校に転入しました。最初は『特別な学校に行く』ことへの抵抗がありましたが、見学に行って雰囲気が良かったので決めました。
今では『この学校に来て本当によかった』と娘自身が言っています。友達もでき、勉強も楽しくなったようです。
ただ、中学進学時にまた選択を迫られます。そのまま併設の中学に進むか、地元の中学に戻るか、悩んでいます。」
他の選択肢との比較
フリースクールとの違い
| 項目 | 学びの多様化学校 | フリースクール |
| 法的位置づけ | 正式な学校 | 学校ではない |
| 卒業資格 | 取得できる | 取得できない(在籍校で取得) |
| 出席扱い | 自動的に出席扱い | 学校長判断による |
| 学費 | 公立は無料 | 有料(月3〜5万円程度) |
| カリキュラム | 文科省の指導要領に基づく | 自由度が高い |
学びの多様化学校は正式な学校として認められているため、卒業資格を取得でき、出席も自動的に認められます。一方、フリースクールは学校ではないため、卒業資格は在籍校で取得することになり、出席扱いも学校長の判断に委ねられます。
通信制との違い
| 項目 | 学びの多様化学校 | 通信制中学・高校 |
| 登校頻度 | 週2〜5日 | 月1〜2回程度 |
| 対面指導 | 充実 | 少ない |
| 対象 | 不登校傾向のある生徒 | 様々な理由で通学困難な生徒 |
| 年齢層 | 同学年中心 | 様々な年齢層 |
学びの多様化学校は定期的な登校と対面指導が充実しているのに対し、通信制は登校頻度が少なく、自宅学習が中心となります。
校内教育支援センターとの違い
| 項目 | 学びの多様化学校 | 校内教育支援センター |
| 場所 | 別の学校 | 在籍校内の別室 |
| カリキュラム | 特別な教育課程 | 在籍校のカリキュラム |
| 教員 | 専任教員 | 兼任が多い |
| 転校 | 必要 | 不要 |
校内教育支援センターは在籍校内の別室で支援を受けるため転校は不要ですが、学びの多様化学校は別の学校に転校する必要があります。
どの選択肢を選ぶべきか
どの選択肢が最適かは、お子さんの状態や希望によって異なります。
学びの多様化学校が向いている子ども:
- 少人数の環境が合っている
- 通常のカリキュラムが負担に感じる
- 学校という枠組みの中で学びたい
- 通学可能な範囲に学校がある
フリースクールが向いている子ども:
- より自由な環境が合っている
- 学校という枠組みが負担に感じる
- 特定の分野に興味がある
通信制が向いている子ども:
- 登校自体が難しい
- 自分のペースで学習したい
- 年齢にこだわらず学びたい
校内教育支援センターが向いている子ども:
- 在籍校とのつながりを保ちたい
- 転校に抵抗がある
- 段階的に教室復帰を目指したい
どの選択肢が良いかは一概には言えません。複数の選択肢を見学・体験してから決めることをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
Q1. 学びの多様化学校に通うと、普通の学校に戻れなくなりますか?
いいえ、通常の学校への転校は可能です。ただし、カリキュラムの違いがあるため、転校時には学習内容の引き継ぎが必要になります。学校と相談しながら、スムーズに移行できるようサポートを受けられます。
Q2. 学びの多様化学校は「レベルが低い」と思われないか心配です。
学びの多様化学校は「レベルが低い」のではなく、「一人ひとりに合った学び方を提供する」学校です。実際に多くの卒業生が希望する進路に進んでいます。高校受験でも通常の中学卒業と同じ扱いを受けます。
Q3. 入学試験はありますか?
多くの学校では学力試験ではなく、面接と書類選考で選考されます。学力で選ぶのではなく、「この学校が本人に合っているか」「通学意欲があるか」を確認する趣旨です。
Q4. 授業についていけるか心配です。
学びの多様化学校は少人数制で、一人ひとりのペースに合わせた指導を行います。基礎・基本から丁寧に教えてもらえるので、学習の遅れがあっても大丈夫です。
Q5. 学校を見学することはできますか?
はい、多くの学校が定期的に見学会を開催しています。個別相談も受け付けている学校が多いので、まずは学校に問い合わせてみましょう。実際の雰囲気を見ることが大切です。
まとめ:学びの多様化学校を検討する際のポイント
確認すべきチェックリスト
学校選びの前に:
- お住まいの地域の設置状況を確認した
- 通学可能な範囲か確認した
- 学校の教育方針を理解した
- 見学会に参加した
入学を検討する際:
- 子どもの希望を聞いた
- 入学条件を満たしているか確認した
- 卒業後の進路について情報を得た
- 費用について確認した
他の選択肢との比較:
- フリースクールも見学した
- 校内教育支援センターの可能性も確認した
- 通信制も選択肢として検討した
- それぞれのメリット・デメリットを理解した
次のアクションステップ
1. お住まいの地域の設置状況を確認
教育委員会のウェブサイトまたは電話で確認しましょう。
2. 学校見学の予約
実際の雰囲気を見ることが何よりも大切です。
3. お子さんと話し合う
本人の気持ちを尊重しながら、選択肢を一緒に考えましょう。
4. 複数の選択肢を検討
学びの多様化学校だけでなく、他の選択肢も検討してみましょう。
5. 専門家に相談
不安な点があれば、当相談室にもお気軽にご相談ください。
最も大切なこと
学びの多様化学校は、お子さんに合った学びの場を提供する素晴らしい選択肢の一つです。ただし、「万能の解決策」ではありません。
大切なのは:
- お子さん自身の気持ち
- 実際に学校を見て感じた雰囲気
- 通学の現実的な可能性
- 家族全体でのサポート体制
焦らず、じっくりと検討してください。お子さんにとって最適な学びの場が必ず見つけましょう!
