- お子さんの心が休まる「安全基地」の作り方がわかる
- 回復の段階に合わせた、具体的な過ごし方のヒントがわかる
- ゲーム・ネット・勉強との、上手な向き合い方がわかる
- 親御さん自身の心が楽になるための、考え方のコツがわかる
お子さんが学校に行かなくなり、家で過ごす時間が増える中で、「このままで大丈夫だろうか」「どう接すれば良いのだろう」と、先の見えない不安や焦りを抱えるはずです。
不登校は、決して特別なことではありません。
お子さんの心と体が「今は休みたい」と発している、正直で大切なサインです。
しかし、保護者としては、つい世間の目や将来への不安から、「何かさせなければ」と焦ってしまうお気持ちも、痛いほどよくわかります。
筆者はこれまで25年以上にわたり、お子さんの不登校で悩む保護者の相談に乗り、問題を解決してきました。
この記事では、多くのご家庭と向き合ってきた経験と専門的知見に基づき、具体的な道筋を解説します。
内容が多岐にわたりますが、必要なところだけ読めるように、それぞれに具体的な解説記事を準備しました。
まずはお子さんだけでなく、これを読んでくださっている保護者の方ご自身の心を少しだけ落ち着けて、一緒に一歩ずつ進んでいきましょう。
中学生の不登校についてはこちらの記事にまとめています!
▶ 中学生の不登校|知っておくべき原因・対応・進路のすべて【心理師解説】
不登校の原因の全体像を知りたい方は、以下のまとめ記事をご覧ください
▶ 不登校の原因は?「理由がわからない」も含めて、考えられる心と体のサイン・症状を徹底解説
不登校の家での過ごし方で最も重要な「心の安全基地」作り
お子さんに「何か有意義なことをしてほしい」と願う前に、最も重要で、すべての基本となることがあります。それは、ご家庭を「心の安全基地」にすることです。
心と体が疲れ果ててエネルギーが枯渇している状態では、どんな活動も負担になるだけです。
まずはエネルギーを十分に充電できる環境を整えることから始めましょう。

学校にも安心して通えず、家でも安らげない状態では、お子さんは居場所がなくなってしまいます。
その結果「消えてしまいたい」と考えてしまいます。
自死や自傷行為を避けるためにも家の居心地の良さはとても重要です。
なぜ「ゆっくり休む」ことが回復への第一歩なのか
不登校を「怠け」や「わがまま」と捉えるのではありません。
心と体がエネルギー切れを起こしている「休養が必要なサイン」です。
このサインを理解することが、回復への第一歩です。
車がガス欠になったら、走らせようとするのではなく、まず給油が必要なのと同じです。
お子さんが家で何もしないでゴロゴロしていたり、好きなことばかりしていたりする姿を見ると、ご家族としては不安になるでしょう。
しかし、それは心が回復するために、無意識に外部からの刺激を遮断し、エネルギーを蓄えようとしている状態なのです。
子どもが心から「安心できる」と感じられる環境があって初めて、人は積極的に行動できるようになります。
まずは十分な休息を取り、心のエネルギーを充電することを最優先に考えましょう。
保護者の「焦り」が子どもに与える影響とその対処法
保護者の方が抱える不安や焦りは、お子さんの状態と密接に連動する、一種の悪循環を生み出すことがあります。
保護者が焦れば焦るほど子どもが閉じこもる悪循環
お子さんは心身の疲弊から、活動を避けて引きこもります。
保護者は子どもの姿を見て「このままではいけない」と焦りを感じます。
保護者のいろいろな提案にお子さんはついて行けず、家族を避けて生活するようになります。
この負の連鎖を断ち切る鍵は、お子さんの行動を直接変えようとすることではありません。
保護者の方がご自身の「焦り」に気づき、その反応を変えることです。
お子さんの行動に一喜一憂せず、少し距離を置いて冷静に見守ってください。
見守る姿勢が、結果的にお子さんに安心感を与え、回復を促すことに繋がります。
子どもの心を開く「ありのまま」受容コミュニケーション
安心できる環境を作る上で、コミュニケーションは不可欠です。
しかし、無理に話を聞き出そうとしたり、正論をぶつけたりするのは逆効果です。
大切なのは、さりげない形で「あなたのことを気にかけている」「あなたを信頼している」というメッセージを伝え続けることです。
- お子さんから反応がなくても、毎日「おはよう」「おやすみ」といった挨拶を続ける。
- 短い手紙やメモを置いておく。
- お子さんの年齢や性格に合わせて、心地よいと感じる方法で愛情を表現する。(例:「大丈夫だよ」という言葉や、得意料理を作ってあげるなど)
こうした関わりを続けるためには、まず保護者自身がご自身の感情(不安、心配、期待など)を客観的に認識することが助けになります。自分の感情に気づいた上で、それを一旦脇に置き、「一人の人間」としてお子さんに向き合うことで、少しずつ信頼関係が再構築されていきます。お子さんが「見捨てられていない」と感じることが、心を開くきっかけとなるのです。
【時期別】子どものエネルギー量に合わせた家での過ごし方アイデア
お子さんの心のエネルギー量は、日によって、また時期によって変動します。ここでは、お子さんの状態を大きく3つの時期に分け、それぞれのエネルギーレベルに合った過ごし方のアイデアを提案します。お子さんが今どの段階にいるのかを見極め、適切なサポートをするための参考にしてください。
休息期(エネルギー充電中):心が求めるままに過ごす時期
不登校の初期段階で、心身ともに最もエネルギーが枯渇している時期です。この時期のお子さんの行動は、一見すると「不健全」に見えるかもしれません。
- 一日中ベッドで寝ている
- YouTubeやゲームばかりしている
- 昼夜が逆転している
しかし、これらは全て、すり減った心を回復させるために必要なプロセスです。
この時期に無理に何かをさせようとすることは、ガス欠の車を押して動かそうとするようなもの。
保護者にできる最も大切なことは、お子さんのありのままの状態を受け入れ、
「何もしない」ことを許可し、ただただ安心できる環境を提供することに徹することです。
- 規則正しい生活を無理強いしない
- 好きなことをする時間を十分に確保する
- 食事や入浴などの基本的な生活習慣も、可能な範囲で行えば良しとする
- 親子の会話も、お子さんのペースに合わせる
「本当にこのままでいいの…?」と不安になったら この時期の関わり方が、今後の回復への一番の近道です。
それでも不安が拭えない時は、一人で抱え込まず、専門家に相談して客観的なアドバイスをもらうのも一つの方法です。
回復期(好きなことならできる):自信を育む小さな成功体験の時期
少しずつ心のエネルギーが充電されてくると、子どもは「自分の好きなこと」になら興味を示し、行動できるようになります。この時期の過ごし方の鍵は、「本人が楽しめること」を軸に、小さな成功体験を積み重ね、自信を育んでいくことです。
受動的な楽しみ:インプットで世界を広げる
まずは、エネルギー消費の少ないインプット活動から。
本、音楽、映画、アニメなどに触れることは、心をリフレッシュさせるだけでなく、視野を広げるきっかけにもなります。
- 図書館で借りた本や電子書籍の読書
- 教育系YouTubeチャンネルの視聴
- ドキュメンタリー番組や映画鑑賞
- 音楽鑑賞(新しいジャンルにも挑戦)
- オンライン美術館巡り
能動的な創作活動:手を動かして心を整える
もう少しエネルギーが湧いてきたら、手を動かすクリエイティブな活動もおすすめです。
- イラスト、絵を描く
- 工作、手芸、料理
- 楽器の演奏、パズル制作
自分の手で何かを完成させる経験は、達成感をもたらし、自己肯定感を高める大きな一歩となります。
身体を動かす活動:心と体のバランスを取り戻す
運動不足は心身の不調に繋がります。体を動かすことは、ストレス発散、脳への良い刺激、睡眠の質の向上など、多くのメリットをもたらします。
- 親子での散歩やジョギング
- 家の中での風船バレーやトランポリン
- 体を動かせる場所での軽いボール遊び
- YouTubeを見ながらのダンスや体操
大切なのは、本人が「楽しい」と感じられることです。親子で一緒に楽しむことで、コミュニケーションの機会にもなります。
子どもの「好き」をどう見つければいいか分からない… お子さんの興味のありかが分からない時や、関わり方に迷った時は、カウンセリングで親子関係を見つめ直すことが、突破口になる場合があります。
準備期(次の一歩へ):社会との接点を作る時期
家庭内で安定して過ごせる時間が増え、エネルギーがさらに回復してきたら、少しずつ社会との接点を作っていく段階です。その最初のステップとして、家庭という身近な「社会」の中で役割を担う経験が非常に有効です。
家庭での役割を持つ:簡単な家事の手伝いから始める
お風呂掃除、皿洗い、洗濯物たたみなど、簡単な家事を役割として任せてみましょう。家族というチームの一員として貢献し、感謝される経験は、「自分は誰かの役に立てる存在だ」という自信を取り戻すための、何よりのリハビリになります。
家事を通じた成長のポイント
- 最初は短時間でできる簡単な作業から
- 完璧を求めず、やってくれたことに対して感謝を伝える
- 失敗しても責めず、一緒に解決方法を考える
- 定期的に「ありがとう」「助かる」の気持ちを言葉で表現する
保護者が最も悩む「ゲーム・ネット」と「勉強」への対処法
不登校のお子さんを持つ保護者の方が、特に頭を悩ませるのがこの2つのテーマです。親子関係の火種になりやすいため、その向き合い方を詳しく解説します。
ゲーム・ネット漬けは「SOS」のサイン?正しい理解と対処法
お子さんがゲームやネットに没頭するのは、辛い現実や不安から自分を守るための**「避難場所」**であり、お子さんなりの「助けて」というSOSのサインかもしれません。
禁止するのではなく、ルールを作って付き合う
一方的に取り上げるのではなく、親子で向き合い、時間や場所などのルールを一緒に作ることが大切です。ルール作りを通して、お子さん自身が自分の行動をコントロールする練習にもなります。
- まずはお子さんの話を聞く(なぜ楽しいのか、どんな時にやりたくなるのか)
- 親の心配事も率直に伝える
- お互いが納得できる時間や場所のルールを話し合って決める
- 一週間程度の短期間でルールを試してみる
- うまくいかない部分があれば、再度話し合って調整する
代わりになる楽しい時間を提供する
ゲームの世界とは違う、現実世界での穏やかで楽しい経験が、お子さんの心を少しずつ外に向かせるきっかけになります。「一緒に料理をしない?」「買い物に行こうか」など、お子さんの興味に合わせて誘い、共に時間を過ごす機会を作ってみましょう。
「勉強の遅れ」への不安に親子でどう向き合うか
心のエネルギーが回復していない段階で勉強を無理強いすることは、回復を遅らせるだけでなく、学習への拒否感を植え付けてしまう危険性があります。焦らず、段階を踏んで向き合うことが重要です。
まずは学習状況の現在地を把握する
いきなり遅れを取り戻そうと焦るのではなく、まずは「現在地」を正確に把握することから始めましょう。学校の宿題やドリルなどを使い、お子さんがどこでつまずいているのかを、責めることなく客観的に確認します。
家庭でできる学習サポートの具体的方法
お子さんのプレッシャーにならない形で、学習に触れる機会を作る方法があります。
- オンライン教材の活用: 「スタディサプリ」のようなサービスや、無料のYouTubeチャンネルは、自分のペースで進められます。
- 親子で一緒に学ぶ: 親が先生役になるのではなく、「学びのパートナー」になることで、お子さんの心理的負担を軽減できます。
第三者の力を借りる選択肢も検討する
親子だからこそ感情的になってしまう場合は、専門家の力を借りるのも賢明な選択です。不登校の生徒に慣れた家庭教師や個別指導塾は、勉強だけでなく、メンタル面のケアも期待できます。
勉強のことで、どうしても親子喧嘩になってしまう… 学習の遅れは大きな不安ですが、親子関係が悪化しては本末転倒です。第三者の専門家を交えることで、冷静な話し合いが可能になります。
家庭から次の一歩へ:外部支援と社会とのつながり方
家庭で十分にエネルギーを充電できたら、次のステップとして外部の支援機関や社会とのつながりを視野に入れていきましょう。**学校復帰だけがゴールではありません。**お子さんに合った多様な道があることを知るだけで、親子双方の気持ちが楽になります。
学校以外の「学びの場」「居場所」の選択肢
- 教育支援センター(適応指導教室): 主に市区町村が運営する公的な施設です。費用が無料または安価で、同じ境遇の仲間と交流できます。
- フリースクール: 民間が運営する多様な学びの場です。子どもの個性を尊重したユニークな活動が魅力です。
- 通信制高校・サポート校: 自分のペースで高卒資格の取得を目指せます。近年はオンラインでのサポートも充実しています。
親子だけで抱え込まない:専門家への相談という選択肢
ここまでの道のりでお子さんに向き合ってこられた保護者の方ご自身も、心身ともに疲弊しているのではないでしょうか。問題の根本的な解決や、こじれてしまった親子関係の改善のためには、心理の専門家であるカウンセラーに相談することが非常に有効な手段となります。
▼カウンセリングで期待できる効果
- 客観的な視点から問題を整理できる
- これまで気づかなかった解決の糸口が見つかる
- 保護者自身のメンタルケアができる
- 親子関係の改善につながる具体的なアドバイスが得られる
不登校中の家での過ごし方に関するQ&A
Q不登校になったばかりの時期、子どもはどのように過ごすべきですか?
不登校の初期段階では、子どもの心身は疲弊しきっているため、何よりも心と体の休息を最優先させることが重要です。無理に学校に行かせたり、勉強を強要したりすることは逆効果になり、回復を遅らせる可能性があります。この時期は、子どもが「休んでもいいんだよ」と感じられるよう、安心できる環境を提供し、好きなことを好きなだけさせてあげましょう。例えば、YouTubeを見たり、ゲームをしたり、何もせずにダラダラ過ごすことも、心と体を回復させる上で必要な時間と捉えるべきです。ただし、昼夜逆転や過度なゲーム・SNSへの没頭は長期的な健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、最低限の生活リズム(起床・就寝、食事の時間など)は大人がある程度律することが推奨されます。
Q子どもがゲームやYouTubeばかりに没頭していても大丈夫ですか?
不登校初期の段階では、ゲームやYouTubeへの没頭は、子どもが抱える漠然とした不安から目をそらしたり、つらい気持ちを忘れさせてくれる手段となることがあります。そのため、ある程度の範囲で好きなことに熱中させることは、心の回復に必要な時間と捉え、ポジティブに捉えるべきです。しかし、無制限に許してしまうと、昼夜逆転やゲーム・ネット依存といった新たな問題を引き起こす可能性があり、子どもの脳の発達にも悪影響を及ぼすことがあります。特に男の子はゲーム依存、女の子はSNS依存に注意が必要です。大切なのは、依存症にならないよう一定の制限を設けつつ、子どもの気持ちを尊重し、安心感を与えながら、好きなことを通じて少しずつ心のエネルギー回復を促すことです。
Q不登校の子どもが「〇〇したい」という意欲を見せ始めたら、どのようにサポートすればよいですか?
子どもが「何かしたい」という意欲を見せ始めたら、それは心のエネルギーが回復してきた証拠です。この「やりたい!」という気持ちは、子どもの行動力に繋がり、自信を育む大切な機会となります。親は子どもの「やりたい!」を心から応援し、肯定的な声かけを増やすことが重要です。例えば、工作の材料を一緒に探しに行ったり、体を動かす遊びを提案したり、興味のある習い事を始めてみるのも良いでしょう。子どもの小さな成功体験を積み重ねることで、自己肯定感が高まり、さらなる行動に繋がります。この時期は、親の期待を押し付けるのではなく、子ども自身の内から湧き出る欲求を尊重し、その達成をサポートする姿勢が求められます。
Q不登校の子どもの勉強の遅れが心配です。どのように学習を進めればよいですか?
不登校中の勉強の遅れは、子ども自身も不安に感じることが多く、再登校への障壁となることがあります。しかし、焦って無理に勉強させると逆効果になるため、子どもの心の回復と意欲が戻ってきてから、無理のない範囲で始めることが大切です。まずは短時間から、好きな教科や得意な教科から始め、少しずつ学習時間を増やしていくと良いでしょう。学校の教材にこだわらず、市販の教材や動画コンテンツ、ゲーム形式の学習など、子どもに合ったやり方を見つけることも重要です。また、家庭だけで抱え込まず、家庭教師やフリースクール、教育支援センターなど、不登校の子どもへの学習支援実績がある外部機関のサポートを利用することも有効です。これらの機関は、学習面だけでなく、精神面のサポートも期待できます。
Q親として、不登校の子どもにどのように接するべきですか?
「学校に行かないこと」を責めたり、叱ったりすることは、子どもの罪悪感を高め、自己肯定感を低下させ、親子関係に亀裂を生じさせる原因となります。「学校を休んでも大丈夫だよ」「あなたは大切な存在だよ」と、言葉や態度で伝え、家庭を心の拠り所にしましょう。また、親子のコミュニケーションを意識的に増やすことも重要です。学校や勉強の話題は避け、子どもの好きなことや日々のたわいもない会話を通じて、安心感を育んでください。さらに、親自身も孤立せず、専門家(スクールカウンセラー、児童相談所、不登校支援団体など)に相談し、自身の心身の健康も保つことが、結果的に子どものサポートにつながります。
Q不登校の子どもとの関係を良好に保つために、具体的なコミュニケーションのコツはありますか?
不登校の子どもとの関係を良好に保つには、日々のささいなコミュニケーションが重要です。まず、「おはよう」のような基本的な挨拶を親から積極的に行うことで、子どもに「見捨てられていない」という安心感を与えられます。また、子どもがお手伝いをしてくれた際などには、「ありがとう」と感謝の気持ちをストレートに伝えること、そして**「ごめんね」と謝罪の言葉を素直に伝える**ことも大切です。結果だけでなく、子どもの努力や行動の過程を認め、具体的に褒めることで、子どもは「自分は親に見守られている」「自分にもできることがある」と自信を持つことができます。スキンシップも安心感を与えるのに有効です。
Q不登校の子が将来に対して気持ちを前向きにするために、どのようなサポートができますか?
子どもが将来に対して前向きな気持ちを持つためには、まず親が子どものペースを尊重し、信頼し続けることが大切です。子どもが自己肯定感を回復し、自信を持つことができれば、自ら次の行動を起こす力が育ちます。具体的には、子どもの「やりたい!」を応援し、小さな成功体験を積み重ねさせることに加え、将来の進路や夢について一緒に語り合う時間を設けることが有効です。初期段階では難しいかもしれませんが、心の回復が進む中期〜後期にかけて、漠然としたものでも「将来何になりたいか」「どんなことをしたいか」といった会話を通じて、子どものモチベーションを引き出すことができます。親が自身の経験談を共有したり、多様な生き方や可能性を示すことで、子どもは「大人になるっていいものだ」「自分にもできることがある」と感じ、前向きな一歩を踏み出す勇気を得られるでしょう。
まとめ:お子さんのペースを信じて、一歩ずつ
ここまで、不登校のお子さんの家での過ごし方について、段階を追って解説してきました。最後に、最もお伝えしたい大切なメッセージを繰り返します。
それは、「焦らないこと」、そして「お子さんの持つ力を信じること」です。
お子さんの回復への道のりは、一直線ではありません。元気になったかと思えば、また元気がなくなる日もあるでしょう。
その一歩一歩のペースは、お子さん自身が知っています。
保護者のみなさんは、そのペースを尊重し、温かく見守ってあげてください。
不登校の時期は、お子さんが「自分らしい生き方」を見つけるための、大切な時間でもあります。
この期間に培った自分と向き合う力、家族との深い絆は、きっと将来の糧となるはずです。
そして何より、保護者の方ご自身が一人で全ての荷物を背負い込まないでください。
疲れたとき、道に迷ったときは、いつでも私たちのような専門家を頼ってください。
「ぜんとカウンセリング」は、いつでもあなたと、あなたのお子さんの味方です。
この長い道のりを、共に歩んでいけることを願っています。
お子さんの未来は、必ず明るいものになります。
今はその準備期間だと思って、ゆっくりと、しかし確実に、一歩ずつ歩んでいきましょう。
引用参考文献
更新情報
25/08/01 新規記事掲載