不登校でやってはいけない対応|親が悪いのではなく悪循環を変える考え方

この記事で解決できるお悩み
  • うちの子が学校に行かない、どうすればいいのかわからない
  • 登校を促すべきか、何も言わずにそっとしておくべきかわからない
  • 家族や周囲の人がいろいろアドバイスしてくるがどれもピンとこない

学校に行きたがらない子どもにどう接するべきか。
インターネットや書籍などでさまざまな情報が流れています。

しかし、それらの情報を見ても

「どれがうちの子にふさわしいか判断できない」
「大事なことはわかるけれど、うちの状況では無理」
「いろいろな意見があって、何が正しいかわからない」

このような意見をうかがいます。

でも、不登校の対応を「親の正解・不正解」だけで考えると、保護者も子どもも苦しくなります。

大切なのは、その対応が間違いだったかどうかではありません。今の家庭で、その対応が役に立っているかを見ることです。

朝起こすことも、学校に行くように声をかけることも、理由を聞くことも、説得することも、休ませることも、見守ることも、その時点では子どものために選んできた対応だったはずです。

ただ、その対応を続けるほど親子の消耗が増えているなら、一度見立て直してもよいかもしれません。

この記事でお伝えしたいこと

吉田 克彦

吉田 克彦

公認心理師
不登校の家族支援25年超

不登校の対応で「やってはいけないこと」と聞くと、これまでの声かけや接し方が間違っていたのではないかと不安になるかもしれません。
大切なのは、その対応が正しいか間違っているかではなく、今の家庭で役に立っているかを見ることです。

この記事は私たちが執筆監修を行っています

執筆・編集責任:吉田克彦(合同会社ぜんと代表 公認心理師、精神保健福祉士)

・家族支援25年以上、3000家庭以上の支援実績
・スクールカウンセラー歴20年以上。小学校、中学校、高校(全日制、定時制、通信制)全ての校種で勤務経験あり。
→詳しいプロフィールはこちら

医学監修:友常祐介(社会医学・産業衛生指導医、労働衛生コンサルタント、医学博士)

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目次

学校に行かない子への接し方:「正しいか」より「役に立っているか」で見る

お子さんが学校に行けなくなった時、家族として「これはしてよいのか」「これはやってはいけないのか」と迷う場面が多くあります。

専門家がすすめている方法、他の家庭でうまくいった方法、ネットの記事に書かれている方法。
どれも参考にはなりますが、そのまま自分の家庭に当てはまるとは限りません。

見るべきなのは、今の家庭で、その対応が役に立っているかどうかです。

対応を見立て直す目安は、次の3つです。

サイン家庭で起きやすい状態
やってもやらなくても結果が変わらない毎朝声をかけても、結局起きる時間や登校状況が変わらない
意図とは反対の結果が強まる説明するほど子どもが黙る、部屋にこもる、学校の話を避ける
効果より消耗や副作用が大きい玄関までは行くが、その後に泣き崩れる。親子ともに一日疲れきる

□ やってもやらなくても、結果があまり変わらない
毎朝声をかけても、起きる時間や登校状況がほとんど変わらない。

□ やることで、意図とは反対の結果が強まっている
説明するほど子どもが黙る、部屋にこもる、学校の話を避けるようになる。

□ 得られる効果より、親子の消耗や副作用の方が大きい
少し動けても、その後に泣き崩れる。親も朝から疲れきり、家の空気が重くなる。

1つでも当てはまるなら、「親が悪い」のではなく、今の対応が役に立っているかを見直すタイミングかもしれません。

やってもやらなくても結果が変わらない

毎朝何度も声をかけても、起きる時間や登校状況がほとんど変わらないことがあります。

その声かけが無意味だと決めつける必要はありません。
声をかけられることで、子どもが時間を意識している場合もあります。
親が気にかけていると伝わっている場合もあります。

ただ、何週間も同じ状態が続き、親子の疲れだけが増えているなら、「この働きかけは、今どのくらい役に立っているのだろう」と見直す余地があります。

やることで、意図とは反対の結果が強まる

学校の大切さを伝えようとして話すほど、子どもが黙り込む。
理由を聞くほど「わからない」と言う。説得するほど、学校の話そのものを避けるようになる。

このようなとき、保護者の意図は「何とか助けたい」というものです。
子ども側では「また責められる」「どうせわかってもらえない」と受け取られていることがあります。

伝え方が足りないのではなく、今はその伝え方が役に立ちにくい状態かもしれません。

得られる効果より、消耗や副作用が大きい

強く促せば玄関までは行く。けれども、その後で泣き崩れる。親も朝から怒鳴ってしまう。登校できなかった日は、家の空気が一日重くなる。

このような場合、その対応には一定の効果があるのかもしれません。まったく意味がないわけではありません。

それでも、得られる効果よりも親子の消耗、緊張、回避、自己否定が大きくなっているなら、続け方を見直してよいところです。

何か支援をするときは、助けになる面だけでなく、負担になる面も見ておきたいところです。たとえ一部では効果があっても、親子の消耗が大きくなりすぎるなら、少し見立て直しましょう。

不登校で悪循環になりやすい6つの対応

ここでいう「NG対応」は、親が悪い対応をしているという意味ではありません。

原因を知りたいと思うこと。
学校の大切さを伝えようとすること。
登校できるか気にすること。
子どもの気持ちに揺れること。
他の子と比べて不安になること。
何も言わずに子どもが動くまでそっとしておこうとすること。

どれも自然な反応です。

ただ、同じ対応を続けても状況が変わらず、むしろ親子の消耗が増えているなら、その対応が悪循環の一部になっているかもしれません。

原因やタイプにこだわりすぎる

不登校になると、「なぜ行けなくなったのか」「うちの子はどのタイプなのか」と知りたくなります。

原因を探すことや、タイプを整理すること自体が悪いわけではありません。背景を知ることで、学校との調整がしやすくなることもあります。医療や相談機関につなぐ目安が見えることもあります。

一方で、原因探しにこだわりすぎると、子どもへの質問が増えます。子どもは「わからない」と答える。親は、わからないままだと対応できないと感じて、さらに聞く。子どもは問い詰められているように感じ、黙る。

原因を知ろうとする関わりが、親子の会話を難しくしてしまう場合があります。

必要な確認は大切です。いじめ、強い身体症状、自傷や希死念慮、安全に関わることが疑われる場合は、背景を丁寧に見る必要があります。

ただ、原因がはっきりしないままでも、今日から見られることはあります。

  • 睡眠や食事はどうか
  • 学校の話をすると、どんな反応をするか
  • 友人とのつながりは残っているか
  • 学力・体力・人間関係のうち、どこが弱っているか

「何タイプか」だけでなく、今の生活の中で何が保たれ、何が弱っているかを見る。その方が、家庭での次の一手は考えやすくなります。

不登校の背景をタイプ名だけで整理しようとして苦しくなっている場合はこちらの記事が参考になります。

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わからせようと説得し続ける

子どもが学校に行けなくなると、保護者は何とか伝えようとします。

学校に行かないと勉強が遅れる。出席日数や進学に影響するかもしれない。このままだと将来が心配。少しだけでも行ってみたらどうか。

こうした言葉は、子どもを責めたいから出てくるものではありません。先のことを心配しているからこそ出てくる言葉です。

学校の大切さを伝えること自体が、悪いわけではありません。話し合いが成立している家庭では、親子で現実を共有する時間になっている場合もあります。

ただ、説明するほど子どもが黙る。伝わっていないと思ってさらに説明する。子どもは「わかってる」と言う。でも動けない。そのうち、学校の話そのものを避けるようになる。

このような流れが続くなら、説得の量やタイミングを見直す時期かもしれません。

「わかる」と「できる」は違います。

学校に行った方がよいとわかっていても、体が動かないことがあります。行かなければいけないと思うほど、朝になると苦しくなることもあります。

現実的な話をまったくしない、という意味ではありません。進路、出席日数、学習、生活リズムについて、必要な情報はどこかで共有する必要があります。

ただ、それを毎朝の登校前や、子どもが疲れている時間に繰り返しても、届きにくいことがあります。

大人でもダイエットや禁煙に失敗するように「わかっていてもできない」ことは多いです。その時に、いくら説得をしても改善しません。

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学校に行くか行かないかだけにこだわる

不登校になると、家庭の関心は「今日、学校に行くか行かないか」に集まりやすくなります。

登校できるかどうかは、出席、学習、進路、生活リズム、人間関係に関わります。保護者が気にするのは自然です。

登校を目指すこと自体が悪いわけではありません。短時間でも学校に行くことで、生活リズムが保たれることがあります。先生や友人とのつながりが残ることもあります。

ただ、「行けたか、行けなかったか」だけで一日を評価すると、親子ともに苦しくなります。

行けた日は安心する。行けなかった日は家全体が重くなる。親は「また行けなかった」と落ち込み、子どもも「またダメだった」と感じる。

不登校支援で見るものは、登校だけではありません。

学校に行くことで育ちやすいものを、今どこでどう支えるか。そこを見る必要があります。

支えるもの学校以外で考えられる支え
学力家庭学習、オンライン教材、個別指導、教育支援センター
体力散歩、買い物、軽い運動、昼夜逆転の調整
人間関係安心して関われる相手、短時間の交流、学校以外の居場所

学力・体力・人間関係は、学校に行くことで自然に育ちやすいものです。だからこそ、不登校の期間には、登校できたかどうかだけでなく、どこでどう支えるかを考えます。

不登校の子どもの学力・体力・人間関係を支える考え方については、こちらの記事で詳しく整理しています。

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子どもの一言に振り回される

子どもが「学校に行きたくない」と言ったとき、保護者が大きく揺れるのは当然です。

無理をさせてはいけないのではないか。でも、このまま休ませ続けてよいのか。いろいろな思いが一気に出てきます。

子どもの気持ちを受け止めることは大切です。「行きたくない」と言えること自体が、精一杯の表現である場合もあります。理由を説明できなくても、体の重さ、不安、緊張、疲れ、人間関係のしんどさなどが、その言葉に含まれていることがあります。

ただ、その一言だけで、その日の対応がすべて決まってしまうと、家庭全体が揺れ続けます。

このとき役に立つのは、「気持ち」と「行動」を少し分けて考える視点です。

分けて見るもの見る内容
気持ち「行きたくない」は、まず受け止める
行動休むかどうかは、体調・睡眠・疲れ・予定・家での過ごし方も見て考える

「行きたくないと言ったから休ませる」「行きたくないと言っても行かせる」という二択だけで考えると、親子ともに苦しくなりやすいです。

気持ちは受け止める。行動は家庭の状況を見て一緒に考える。

この分け方があると、子どもの気持ちを否定せずに、保護者もその一言だけに飲み込まれにくくなります。

他の子や昔の自分と比べる

不登校が続くと、他の子と比べてしまうことがあります。

きょうだいは学校に行けている。近所の子は毎朝登校している。同じ不登校だった子が動き始めた。自分が子どもの頃は、多少つらくても学校には行っていた。

比較が頭に浮かぶのは、保護者が不安だからです。

わが子だけが取り残されているのではないか。このままで将来は大丈夫なのか。自分の対応が甘いのではないか。

そう考えてしまう自分を責める必要はありません。

比較がすべて悪いわけでもありません。他の家庭の工夫を知ることで、選択肢が増えることもあります。きょうだいとの違いを見ることで、その子に必要な支えが見えてくることもあります。

ただ、他の子に合っていた対応が、そのまま自分の家庭に合うとは限りません。昔の自分が乗り越えられた方法が、今の子どもにも使えるとは限りません。

一般論は入口になります。実際の対応は、その家庭の条件に合わせて調整します。

比較してしまったときは、「比べてはいけない」と自分を責めるよりも、その奥にある心配を見てみます。

他の人と比べてしまいがちなこと

  • 学習の遅れが心配なのか
  • 体力の低下が心配なのか
  • 友人関係が途切れることが心配なのか
  • 進路の情報が足りなくて不安なのか

比較の奥には、保護者が本当に心配していることがあります。
その心配を、わが子に足りていない支えを見つける手がかりに変えていきます。

見守りという名の放置

不登校の相談では、「しばらく見守りましょう」と言われることがあります。

毎朝の声かけや説得で親子ともに疲れているとき、「今は無理に動かさなくてよい」と言われることで、親子の緊張が下がる場合があります。

見守りは悪い対応ではありません。
子どもが疲れきっているとき、学校の話をするだけで苦しくなるときには、いったん刺激を減らす必要がある場合もあります。

ただ、「見守り」が「何もしないこと」と混同するのは危険です。

生活リズムが崩れている。
食事や睡眠が乱れている。
学習や人とのつながりから長く離れている。

それでも、「見守るしかない」と考えて、何も確認しないまま時間だけが過ぎていく。

この状態になると、子どもの生活や心身の変化を支える機会が失われていきます。

すべてを管理する必要はありません。子どもにも、休む時間や自分で動き出す余地は必要です。

それでも、見守りは「何も見ないこと」ではありません。

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見守りは、子どもの状態を見て判断できる状態

「見守りましょう」と言われても、何をすればよいのかわからないことがあります。

学校の話はしない方がよいのか。生活リズムが崩れていても本人に任せるしかないのか。ゲームや動画の時間が増えていても刺激しない方がよいのか。

見守りとは、子どもの状態を見て、判断して、必要なときに動ける状態です。

公園で子どもが遊んでいる場面を考えると、過干渉と見守りと放置の違いがわかります。
スマホばかり見ていたり、保護者同士で話して子どもに何も関わらないのが放置です。
子どもに自由に遊ばせつつ、ある程度のケガやトラブルを想定しながら、本当に危険な時だけ声をかけるのが見守りです。
「転ぶから走ってはダメ」「よその子には近づかない」「バッチイから砂は触らない」と子どもを縛るのが過干渉です。

見守りは、止めないことではありますが、見ていないことではありません。すぐに動かないことではありますが、必要なときにも動かないことではありません。

ポイント見守り放置
基本姿勢すぐに動かず、様子を見る何も見ず、関わりをやめる
子どもへの関わり子どもが動く余地を残す子ども任せにしてしまう
何を見ているか睡眠・食事・体調・学習・人間関係の変化変化をほとんど見ていない
動くタイミング必要なときは動く問題があっても動けない
支援の有無押しすぎないが、支えは残す支え自体が入っていない

見守りは「何もしないこと」ではなく、子どもの状態を見て、必要なときに動ける状態です。

学校の話をいったん減らした方が、親子の緊張が下がることがあります。毎朝、登校するかどうかを何度も確認しなくてよい場合もあります。

ただ、生活、睡眠、食事、体力、学習、人間関係の変化を見ないまま、「本人が動くまで待つしかない」と時間だけが過ぎていくなら、それは見守りとしては危うくなります。

見守りで見るものは、たとえば次のような点です。

見るもの見ておきたい変化
睡眠昼夜逆転が強まっていないか
食事食べる量や回数が大きく減っていないか
体力外に出る機会が極端に減っていないか
学習学習から長く離れすぎていないか
人間関係家族以外とのつながりが切れていないか
心身の状態強い身体症状、自傷や希死念慮が疑われないか

強く押さないことと、支えを入れないことは違います。

見守りは、子どもを放っておくことではありません。見て、判断して、必要なときに動ける状態です。

自傷や希死念慮、強い身体症状、食事や睡眠の大きな乱れがある場合は、家庭だけで様子を見るのではなく、医療機関や専門家への相談も検討してください。必要な支えを入れることは、見守りと矛盾しません。

医療機関に相談する目安についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

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役に立っていない対応は、少し引き算して支援を組み替える

不登校の対応がうまくいかないとき、保護者は「もっと何かしなければ」と感じやすくなります。

子どものためを思ってやりがちな対応

もっと早く起こす
もっと強く言う
もっと細かく長々と説明する
家庭内のルールをさらに厳しくする

子どものことを思うほど、対応を追加したくなります。

ただ、すでに親子が疲れているときに、同じ方向へ対応を足し続けると、さらに消耗が増えることがあります。

こんな時こそ「もっと足す」前に「少し引き算してみる」と考えてみましょう。

ここでいう引き算は、支援をやめることではありません。
例えば、いつも8時に起きるのに「もっと早く起きてほしいから」と7時に毎回声をかけるような、やってもやらなくても同じことを減らしていくのです。

引き算は、少し抜いて何が起きるかを見ること

引き算とは、役に立っていないかもしれない働きかけを一部抜いて、何が起きるかを見ることです。

変えるために否定するのではなく、確かめるために少し抜いてみる。

たとえば、毎朝何度も声をかけても、起きる時間や登校状況が変わらないことがあります。

その場合、声かけの回数やタイミングを少し減らして、何が起きるか確かめてみる考え方があります。

これは、登校刺激を全部やめるという意味ではありません。続けていた働きかけの一部を抜いてみて、何が起きるかを見るということです。

試した結果見えてくること
減らしても状況が変わらない減らせる働きかけが見つかった
減らすと生活リズムが大きく崩れるこれまでの声かけが支えになっていた

どちらの結果でも、保護者の努力は否定されません。

抜いても変わらなかったなら、減らせる働きかけが見つかったということです。抜いたら崩れたなら、これまでの働きかけが支えになっていたとわかったということです。

どちらも、家庭の状態を知るための大切な情報です。

引き算した分は、別の支えに回す

引き算は、対応を減らして空白を作ることではありません。

減らすのは、支援そのものではありません。役に立っていないかもしれない働きかけを少し減らし、その分の力を別の支えに回します。

たとえば、朝の声かけを少し減らして、保護者の朝の消耗が軽くなったとします。

その力は、次のような支えに回せます。

余裕ができた時間でやったほうが良いこと

  • 昼食を準備しておく
  • 学校からの連絡を整理する
  • 子どもの睡眠や食事の様子を見る
  • 学習や体力づくりの方法を探す
  • 親だけで相談先の情報を集めておく

登校刺激を減らすことは、学校をあきらめることではありません。
説得を減らすことは、将来を考えなくなることではありません。
見守ることは、放っておくことではありません。

今まで一つの対応に集中していた力を、生活、学習、体力、人間関係、親子の会話、相談準備などに分け直すことです。

見る視点足し算の対応引き算して支援を組み替える対応
発想今の対応をもっと強める役に立っていない部分を少し減らす
声かけを増やす、説得を増やす、確認を増やす声かけの回数を減らす、学校の話を減らす
目的何とか登校や行動につなげたい親子の消耗を減らし、別の支えに力を回す
その後同じやり方に力を集中する生活・学習・体力・人間関係などに支援を組み替える
リスク効果が出ないと疲れだけが増える状況を見ながら調整できる

引き算の目的は、子どもを動かすために親が何かをあきらめることではありません。

家族が少し楽になり、状況を見直し、別の支えを入れられる状態を作ることです。

家庭だけで抱え込まず、相談先を役割で使い分ける

不登校の対応は、家庭だけで抱えようとすると負担が大きくなります。

子どもが学校に行かない場合に保護者が考えること

朝の声かけをどうするか。
学校には何と連絡するか。
休ませるのか、促すのか。
生活リズムをどこまで整えるか。
勉強の遅れをどう考えるか。
子どもが相談に行きたがらないとき、親だけで相談してよいのか。

こうした判断が毎日のように続くと、保護者だけで整理するのは難しくなります。

相談する目的は、正解を教えてもらうことではありません。今の家庭で、何を残し、何を少し減らし、どこに力を回すかを一緒に整理することです。

相談先にはそれぞれ役割がある

どこか一つだけを使えばよい、という話ではありません。

学校には学校の役割があります。スクールカウンセラーには、学校内で動ける役割があります。医療機関には、身体症状や睡眠、気分の落ち込み、自傷や希死念慮などを専門的に見る役割があります。外部の相談機関には、家庭内の対応を継続的に見立て直す役割があります。

困っていること相談先の例
学校での様子や別室登校、課題、出席の調整学校、担任、スクールカウンセラー
睡眠、食欲、強い不安、身体症状、自傷や希死念慮医療機関
家庭内の声かけ、見守り方、親子のやりとり外部相談機関、カウンセリング
地域の制度や居場所を知りたい教育支援センター、自治体の相談窓口

スクールカウンセラーとの関わり方に迷う場合はこちらの記事が参考になります。

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家族なんでも相談室でできること

相談することは、親の対応が間違っていたと認めることではありません。子どもを誰かに任せきりにすることでもありません。家庭の力が足りないという意味でもありません。

これまで家庭で何とか支えてきたからこそ、少し外の視点を入れて、何を残し、何を少し減らし、どこに力を回すかを整理する。

そのために相談を使ってよいのです。

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不登校、親子関係、子どもの特性、学校との関わり方など、一人で抱え込みやすい悩みを整理します。

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まとめ

不登校のNG対応は、「親の間違い」を責めるための言葉ではありません。

朝起こすことも、学校に行くように声をかけることも、理由を聞くことも、説得することも、休ませることも、見守ることも、その時点では子どものために選んできた対応だったはずです。

見直したいのは、親の努力ではありません。今の対応が、家庭の中で役に立っているかどうかです。

うまくいっている対応は、変える必要はありません。うまくいっていない対応があるなら、同じ方向に力を足す前に、少し引き算してみる。

引き算は、支援をやめることではありません。見守りも、何もしないことではありません。

家庭だけで抱え込まなくて大丈夫です。学校、スクールカウンセラー、医療機関、外部の相談機関など、それぞれの役割を使い分けながら、今の家庭に合う支え方を整理していくことができます。

あなたの対応が間違っているわけではありません。

ただ、その対応が今の家庭で役に立っているかは、一度見立て直してもよいかもしれません。

そこから、親子の消耗を少し減らし、次の一手を考える余地が生まれていきます。

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