不登校の子に合うオンラインフリースクール|代表的な6校を比較

オンラインフリースクールは、主に民間が運営するオンラインの居場所・学びの場です。
オンラインフリースクールは、自宅から参加できる点は共通しても、それぞれのスクールでさまざまな特色があります。

朝の決まった時間に集まる場もあれば、好きな時間に学習を進める場もあります。みんなで授業やプロジェクトに取り組むスクール、個別面談が定期的にあるスクール、交流は必要なときだけ参加できるスクールと、形はさまざまです。

だからこそ、比較で見たいのは「オンラインだから通いやすそうか」だけではありません。

そのスクールに入ったら、本人は何をすることになるのか。

時間の決まり方、集団参加の多さ、自分で進める部分、1対1の支援など
それぞれのスクールの特徴を見ていくと、今の本人に負担が少なそうな候補を絞りやすくなります。

一つ注意点として、オンラインフリースクールは、正式な学校ではありません。

目次

オンラインフリースクールを比較するときに見るポイント

通学がなくなると減らせる負担があります。

たとえば、

  • 家を出る
  • 電車や車で移動する
  • 人の多い校舎へ入る
  • 長い時間、教室で過ごす

といったものです。

通学そのものが大きな負担になっている子にとって、自宅から参加できるかどうかは大きな違いになります。

それでも、オンラインに変わればすべての負担が消えるわけではありません。

スクールによっては、

  • 決まった時間にログインする
  • 集団の授業やホームルームに入る
  • 人前で話す、チャットをする
  • 自分で教材を選んで学習を始める
  • パソコンやメタバースを操作する
  • 分からないときに自分から質問する

といった行動が求められます。

私が不登校の子どもや家庭と関わる中でも、外出は難しいけれどオンラインの人間関係には入れる子もいれば、画面越しであっても誰かとつながることに強く疲れる子もいます。

「学校へ行けないならオンラインが向いている」とは、一括りにできません。

メリットは、別の子には負担になることもある

オンラインフリースクールを紹介するページでは、「自由」「交流が多い」「個別支援がある」といった特徴がメリットとして並びがちです。

どれも、本人との組み合わせで意味が変わります。

スクールの特徴使いやすさが出る場合/負担になり得る場合
時間の自由度が高い自分のペースを守りやすい。反面、自分から始めにくい子には動き出しづらさが残る
決まった参加時間がある時間が決まっているほうが入りやすい子もいる。時間指定そのものがプレッシャーになる子もいる
交流の機会が多い人とつながりたい子には居場所になりやすい。対人負荷が高い時期には交流の多さが重くなる
1対1の支援がある一人では進めにくい子には伴走になる。大人との面談自体に身構える子もいる

機能が多いほどよいわけでも、自由なほど負担が少ないわけでもありません。

本人が今できていること、避けていること、少し反応を示していることと照らして見ていきます。

小学生・低学年では「一人で操作できるか」も見る

小学生でも利用できるオンラインフリースクールはあります。ただし、対象学年はサービスごとに異なります。

特に低学年では、内容だけでなく、ログインやパソコン操作、時間の把握、困ったときの質問などを、どこまで本人一人で行う前提なのかも確認しておきたいところです。

最初から保護者がずっと横につく必要があるとは限りません。反対に「オンラインだから一人で使える」とも限らないため、実際の画面や参加方法まで見ておくと判断しやすくなります。

発達障害がある場合も、診断名だけでは決められない

発達障害や発達特性がある子に、オンラインという方法が合うこともあります。

刺激の多い場所へ移動しなくてよい点が助けになる子もいれば、複数人の音声、画面上の情報量、予定変更、メタバースの操作などが負担になる子もいます。

診断名から「この形式が向く」と決めるより、本人がどんな場面で疲れるのか、何なら参加できているのかを見るほうが具体的です。

出席扱いは「スクールが決めるもの」ではない

オンラインフリースクールでの活動やICTを使った自宅学習が、在籍校で出席扱いになる場合はあります。

文部科学省は、一定の要件を満たしたICT等による学習について、在籍校の校長が指導要録上の出席扱いにできるとしています。

どのサービスを使えば自動的に出席になる、という制度ではありません。

出席扱いを希望する家庭では、スクール側が学習記録を作成するか、在籍校との連携を支援するかとあわせて、学校側にも早めに確認しておきましょう。

料金は「月額」だけで比べない

オンラインフリースクールには無料・有料の違いがあり、有料サービスの料金にも幅があります。

月額料金のほか、入学金、教材、個別支援、リアルイベントなどが別料金になる場合もあります。自治体によってはフリースクール等への補助制度を利用できるケースもあるため、居住地の制度も確認してください。

料金や補助制度は変わりやすい部分です。以下の比較表も、申し込み前には各公式サイトで最新情報を確かめてください。

オンラインフリースクール主要6校を比較

ここからは、aini school、NIJINアカデミー、学研WILL学園、SOZOWスクール、クラスジャパン小中学園、シンガクを比較します。

6校の基本情報

スクール対象料金の目安主な参加時間オンライン/リアル出席扱い支援
aini school小1〜中3月21,000円〜29,000円+入学金30,000円平日9:00〜15:00。月5日・10日・毎日などプラン選択メタバース中心。現地通学プランあり学習レポート等の支援あり
NIJINアカデミー小学生・中学生メタバース通学 月25,443円+入学金33,000円多数のライブ授業から選択。録画視聴も可能メタバース+希望者はリアル教室在籍校との連携・手続き支援あり
学研WILL学園小6・中学生など小中等部メタバースコース 月44,000円+入学金24,200円平日10:00〜15:00、週5日ログイン可能メタバースと通学キャンパス出席認定への対応あり
SOZOWスクール小3〜中3月25,000円〜40,700円+入学金30,800円[公開前確認]平日昼のバーチャルキャンパス、ライブ授業などオンライン中心出席扱いに向けた支援あり
クラスジャパン小中学園小学生・中学生月27,500円+入会金11,000円オンデマンド学習中心。ホームルーム等は開催時間ありオンライン学習レポート作成、学校連携支援あり
シンガク小学生・中学生通常月38,500円[公開前確認]平日10:00〜18:00。週1回60分の個別面談ありメタバース中心申請・学習レポート等の支援あり

料金・コースは変更されるため、公開前および申し込み前に公式情報を再確認してください。

「本人は何をすることになるか」で比べる

基本情報だけでは、実際の参加イメージまでは見えてきません。

同じ6校を「入った後に本人はどんな行動を求められるか」という視点で整理すると、違いがはっきりします。

スクール時間の決まり方集団・交流自分から動く場面1対1支援活動の中心
aini school9〜15時の開校時間あり。利用日数はプランで選べるホームルーム、授業、交流イベントなど自習や授業・活動への参加を選ぶ場面がある月1回の生徒面談。追加の個別支援プランもある日中の居場所・授業・交流
NIJINアカデミーライブ授業を選択。録画で後から見ることもできるホームルーム、授業、プロジェクト、コミュニティ多数の授業・活動から自分で選ぶ場面がある担任による支援。専任サポートの追加も可能授業・交流・探究
学研WILL学園メタバースは平日10〜15時。週5日利用可能授業、行事、イベントなど。カメラ・マイクOFFでも利用可課題や自分の目標に沿って学ぶ時間がある個別の学習指導にも対応学習・居場所・リアルとの接続
SOZOWスクール平日昼の活動やライブ授業がある朝会、ライブ授業、探究活動など基礎学習や探究で自分が取り組むものを決める場面がある個別サポートあり[現在の形式・頻度は公開前確認]「好き」から広げる探究・交流・学習
クラスジャパン小中学園教材学習は好きな時間に進めやすい。HR等は開催時間あり月2回のHR、部活動、自習室、プロジェクトなど自分で教材に取り組む時間が比較的多いネットの先生と学習計画を立て、継続的にやり取り自分のペースの学習・学校連携
シンガク教室は平日10〜18時。個別面談は週1回メタバース教室、総合学習、部活動等自習時間に教材を進める。コーチへ質問可能全員に週1回60分の専任コーチ面談学習・居場所・個別伴走

「集団活動がある」といっても、常に発言が必要なのか、見ているだけでもよいのかで負担は変わります。

表だけで決めず、顔出し、マイク、チャット、欠席時の扱いなども、候補を絞った後に確認してください。

aini school|日中の居場所と多様な授業

aini schoolは、小学1年生から中学3年生までを対象にした、オンライン中心のフリースクールです。

メタバース校は平日9時から15時まで開いており、ホームルーム、自習、多様なテーマの授業などが組まれています。毎日通うプランだけでなく、月5日、月10日といった通い方も選べます。

ほかの5校と比べて分かりやすいのは、「昼間に行けるオンラインの居場所」が比較的はっきりしている点です。

決まった時間帯に誰かがいる場所へ入りたい子や、勉強だけでなくさまざまな大人・テーマに触れたい子には、選択肢になり得ます。

その分、「9時から15時という時間帯にオンラインの場へ入る」「ホームルームや授業のある環境にアクセスする」という要素も伴います。

時間が決められている点を使いやすいと感じるか、予定があるだけで重く感じるかは、本人によってかなり違います。

公式サイトでは、月1回の本人との個別面談や、希望者向けの専任サポートプランも案内されています。個別の伴走をどの程度求めるかによって、基本プランで足りるかどうかも変わります。

NIJINアカデミー|授業・交流・探究から選ぶ

NIJINアカデミーは、メタバース校舎での授業、ホームルーム、自由進度学習、プロジェクトやコミュニティ活動など、選べる活動の幅が広いスクールです。

ライブ授業は多数用意され、録画で後から視聴する方法もあります。希望すれば地域のリアル教室を組み合わせることもできます。

特徴は、オンラインの中にも複数の「行き先」がある点です。

今日は授業を見る、別の日には交流する、興味のある活動へ入る、といった使い方ができます。

選択肢の多さを楽しめる子には広がりがあります。反対に、「何を選べばいいのか」が負担になる時期には、選べること自体が使いづらさにつながるかもしれません。

担任によるサポートも用意されています。本人が自分で活動を選ぶ部分と、大人に伴走してもらう部分のバランスは、体験時に見ておきたいところです。

学研WILL学園|オンラインとリアルの両方

学研WILL学園には通学キャンパスがあり、小中学生向けにはメタバースコースも設けられています。

メタバースは平日10時から15時まで利用でき、週5日ログインできます。カメラやマイクをオフにした参加も認められています。

オンラインだけで完結するサービスというより、リアルのフリースクールを運営する中にメタバースという通い方がある点が、ほかの5校との違いです。

今は自宅から参加したいけれど、将来的にリアルな場も残しておきたい家庭には、比較材料になります。

授業や行事、イベントなどもありますが、「学校に近い活動だから良い」と考える必要はありません。そうした予定や集団活動を本人がどう受け取るかを見るのが先です。

小学部の対象は小学6年生となっているため、低学年・中学年ではほかのサービスを検討することになります。

SOZOWスクール|「好き」から活動を広げる

SOZOWスクールは、基礎学習だけでなく、ライブ授業や探究型プロジェクトなどを組み合わせています。

平日はバーチャルキャンパスで学習する時間があり、自分で決めた活動に取り組む時間も設けられています。

見るときのポイントは、「勉強を進める場所」だけでなく、興味から活動を広げる設計が比較的強い点です。

ゲーム、クリエイティブな活動、探究など、「これなら少し見てみたい」と思えるものがある子には、教科学習とは違う入口ができます。

同時に、ライブの活動や誰かと一緒に取り組む場面もあります。

「好きなものなら参加できる」と最初から決めず、オンライン上で他者と活動することも含めて本人がどう感じるかを見たいところです。

クラスジャパン小中学園|自分のペースの学習と学校連携

クラスジャパン小中学園は、オンライン教材を使った自宅学習と、在籍校との連携を大きな柱にしています。

教材は決まった時間割に合わせる必要がなく、自分の時間で進められます。ネットの先生と学習のスタート地点や計画を相談しながら取り組む仕組みです。

ほかのスクールに比べると、毎日決まったオンライン教室へ入り続けるより、自分のペースで学習する比重が大きいと考えると、違いをつかみやすくなります。

交流がまったくないわけではありません。ホームルームは月2回開かれ、オンライン部活動、自習室、プロジェクト活動なども用意されています。

「毎日集団へ入るのは重いけれど、学習との接点は残したい」という場合には、比較しやすい構成です。

反対に、時間が自由だからといって自然に勉強できるとは限りません。一人では始めにくい子なら、ネットの先生とのやり取りが本人にとって実際に機能しそうかを見る必要があります。

学習との接点そのものをどう考えるか迷っている場合は、学校に行っていない時期の勉強について整理した記事も参考にしてください。

シンガク|時間の自由度と1対1支援

シンガクのメタバース教室は、平日10時から18時まで開いています。

午前はICT教材などを使った学習、午後はマインクラフトなどを含む総合学習があり、教室内には質問や相談ができるコーチがいます。

6校の中で特に目につく違いは、全員に週1回60分、専任コーチとの個別面談が組み込まれている点です。

「広い時間帯の中で自分のペースで使いたい。ただ、完全に一人で進めるのは難しい」という場合には、この個別伴走が比較ポイントになります。

とはいえ、人と1対1で話すのが得意とは限らない子もいます。

面談があることを「手厚いから良い」とだけ見るのではなく、週に一度、一人の大人と話す時間が決まっている点を本人がどう感じそうかまで考えてみてください。

1対1の学習支援そのものを中心に探している場合は、フリースクールとは別にオンライン家庭教師という選択肢もあります。

どのオンラインフリースクールを選ぶか

6校を見たあとでも、すぐ一つに決める必要はありません。

候補を絞るときは、サービスの機能一覧より、本人の日常と照らしたほうが具体的になります。

1. 決まった時間と自由な時間、どちらが入りやすそうか

「10時から始まる」と決まっているほうが動ける子もいます。

予定があるだけで前日から重くなるなら、オンデマンド中心のほうが使いやすいかもしれません。

今の起床時刻を基準に「直さなければ」と考える必要はありません。本人が実際に参加するとしたら、どの時間設定なら負担が少なそうかを見ます。

2. 集団・少人数・1対1のどこなら入りやすいか

集団が苦手でも、オンラインのチャットなら入れる子がいます。

少人数でも人の気配が負担になる子もいます。1対1なら安心とも限らず、大人と向き合う場面のほうが緊張することもあります。

これまでの本人の様子が判断材料になります。

3. 自分で進めたいか、伴走があったほうが動きやすいか

自分のペースで進められるサービスでは、自由さと同時に「自分から始める」場面も増えます。

今も好きなことなら自分で調べたり動画を見たりしているのか。誰かから誘われたときのほうが動くのか。

「自立してほしいから自習型」という将来からの逆算より、今の動き方を見たほうが選びやすくなります。

4. 今、何に反応しているか

本人が今していることにも、情報があります。

ゲームなら人と遊べる。絵は描いている。動画なら見られる。勉強の話は嫌がる。誰かと話すのは嫌だけれど、チャットなら返事をする。

その反応と各スクールの活動を重ねます。

5. 実際の候補を見たとき、本人はどう反応するか

親から見れば合いそうでも、本人が画面を見た瞬間に「これは嫌」と感じることがあります。

そのNOを、体験へ連れていって突破する必要はありません。

一度興味を持ったサービスでも、後から気が変わることもあります。

比較は「本人に正しい選択をさせるため」ではなく、親子で使える候補を少しずつ絞るために行うものです。

子どもを誘う前に、親だけで確認してもいい

気になるスクールが見つかっても、すぐ本人に「体験してみない?」と持ちかけなくて構いません。

親だけで、

  • 資料を見る
  • 説明会に参加する
  • 時間割を見る
  • 実際のオンライン画面を見せてもらう
  • カメラ・マイク・発言・欠席のルールを聞く

ところまで進められます。

それだけでも、「本人に紹介する候補か」「今は見せないほうがよさそうか」はかなり整理できます。

本人が少し興味を示したら、その時点で見学や体験を考えれば十分です。

今は新しい場を増やすこと自体が負担になっているなら、オンラインフリースクールを追加しない選択もあります。今の負担の優先順位を整理する方法や、休ませる・見守る・促すを考える視点から整理してみてください。

オンラインフリースクールについてよくある質問

無料で利用できるオンラインフリースクールはありますか?

無料で使える場もありますが、今回比較した6校は基本的に有料サービスです。

無料体験やトライアルが用意されている場合や、自治体によって費用の補助を受けられる場合もあります。制度や料金は変わるため、サービスの公式情報と居住自治体の案内を確認してください。

オンラインフリースクールは出席扱いになりますか?

なる場合はありますが、利用しただけで自動的に出席扱いになるわけではありません。

文部科学省は、一定の要件を満たしたICT等による自宅学習について、在籍校の校長が出席扱いにできるとしています。

出席扱いを希望する場合は、スクールの支援内容と在籍校の方針の両方を確認します。

小学生でも利用できますか?

利用できますが、対象学年はスクールごとに違います。

aini schoolやNIJINアカデミーなど小学校低学年から対象になるスクールがある一方、学研WILL学園の初等部は小学6年生が対象です。

年齢だけでなく、本人がオンライン操作や集団参加をどの程度一人で行うことになるかも確認してください。

発達障害があっても利用できますか?

発達障害や発達特性のある子を受け入れているスクールもあります。

ただ、診断名だけでオンラインが合うかどうかは決まりません。

音声や画面から入る刺激、予定の決まり方、集団参加、操作方法、1対1の面談などを本人がどう感じるかを見て選びます。心配な点があれば、入会前に親だけで具体的な場面を伝えて相談する方法もあります。

学校復帰を目指していなくても利用できますか?

学校復帰だけが、オンラインフリースクールを利用する目的ではありません。

学習との接点、人とのつながり、日中に過ごす場所、好きな活動を広げることなど、家庭によって求めるものは異なります。

スクール側が掲げる目標や支援方針と、本人や家庭が求めるものが合っているかを確認してください。

まとめ

オンラインフリースクールは、どこも自宅から参加できる一方で、中身はかなり違います。

比較するときは「オンライン」という共通点より、時間の決まり方、交流、自分で進める部分、1対1の支援、実際に行う活動を見てください。

今の本人に負担が少なそうな候補を親が先に確認し、本人が関心を示したら少し試してみる。

合わなければ、その時点で選び直して構いません。

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