「また喧嘩しちゃった…」
夫婦であれば、誰もが一度は経験するであろう夫婦喧嘩。些細なことから大きな問題まで、その原因は様々ですが、大切なのは喧嘩を「減らす」ことを意識しすぎてもうまくいきません。
「けんかするほど仲が良い」という言葉がありますが、ケンカができるということは、お互いの意見を遠慮せずにぶつけ合うことができています。問題はその表現方法(伝え方)と終わり方です。
この記事では、夫婦喧嘩を減らし、より良い関係を築くための3つのポイントをご紹介します。
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夫婦喧嘩の原因:なぜ衝突してしまうのか?
コミュニケーション不足
夫婦喧嘩の最も大きな原因の一つがコミュニケーション不足です。お互いの気持ちを伝えなかったり、誤解が生じたりすると、小さな不満が積もり積もって大きな喧嘩に発展してしまうことがあります。
価値観や考え方の違い
価値観や考え方の違いも、夫婦喧嘩の火種になりやすいです。育ってきた環境や経験が違うため、物事に対する見方や感じ方が異なるのは当然のこと。しかし、その違いを認め合えず、自分の意見を押し付けようとすることで、衝突が生じてしまいます。
相手が悪いのではなくストレスや疲労のせい
仕事や家事、育児など、日常生活で感じるストレスや疲労も、夫婦喧嘩の原因となります。心に余裕がない状態では、些細なことでイライラしたり、感情的になりやすくなります。
喧嘩を減らす:建設的な話し合い方
冷静さを保つ
感情的になっている時は、冷静な判断ができず、相手を傷つける言葉を言ってしまいがちです。まずは深呼吸をして、冷静さを取り戻しましょう。
相手の話を最後まで聞く
自分の意見を伝える前に、まずは相手の話を最後まで聞きましょう。途中で遮ったり、反論したりせず、相手の気持ちを理解しようと努めることが大切です。
自分の気持ちをIメッセージで伝える
自分の気持ちを伝える時は、「あなたは…」と相手を責めるのではなく、「私は…」と主語を自分にして伝えましょう。
例:
- Youメッセージ: 「あなたはいつも私の話を聞いてくれない!」
- Iメッセージ: 「私は話を聞いてもらえないと悲しくなる。」
Iメッセージで伝えることで、相手を責めることなく、自分の気持ちを素直に伝えることができます。
解決策を一緒に探す
喧嘩の原因や問題点を明らかにしたら、解決策を一緒に探しましょう。お互いの意見を尊重し、妥協点を見つけることが大切です。
具体的な実践方法:今日からできる喧嘩を減らすコミュニケーション
怒りを感じたら6秒待つ
怒りを感じた時は、すぐに反応せず、6秒間だけ待ちましょう。この間に深呼吸をすることで、冷静さを取り戻し、感情的な発言を防ぐことができます。
責めるのではなく、お願いする
「なんで、やってくれないの?」
「いつになったら、ちゃんとやるの?」
相手を責める言葉は、相手のやる気を失わせ、 コミュニケーションをさらに難しくします。
代わりに、「悪いけど、〜してくれないかな」「~してもらえると助かる」などとお願いする形で伝えましょう。
例:
- 責める: 「なんでいつも洗濯物を出しっぱなしにするの?」
- お願いする: 「洗濯物を洗濯カゴに入れてくれると助かるんだけど。」
ユーモアを取り入れる
適度なユーモアは、緊張を和らげ、 夫婦のコミュニケーションを円滑にします。ただし、相手を傷つけるようなジョークは避けましょう。
困った時は専門家に相談する
自分たちだけでは解決が難しいと感じた時は、遠慮なく専門家に相談しましょう。カウンセラーは、 中立な立場で、 コミュニケーションの改善や解決法のサポートをしてくれます。
まとめ
夫婦喧嘩を減らし、建設的な話し合いをするためには、冷静さを保ち、相手の話を聞き、自分の気持ちをIメッセージで伝えることが大切です。また、具体的な実践方法を取り入れることで、 コミュニケーションスキルを向上させることができます。
そして、もし自分たちだけでは解決が難しいと感じた時は、専門家のサポートを受けることも検討しましょう。
参考文献
- Gottman, J. M., & Silver, N. (1999). The seven principles for making marriage work. New York: Crown Publishers.
- Chapman, G. D. (2015). The 5 love languages: The secret to love that lasts. Chicago: Northfield Publishing.