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この記事でわかること

  • そもそも自己肯定感とはどういうことかがわかる
  • 自己肯定感が低い場合のデメリットがわかる
  • 自己肯定感が高い場合のメリットがわかる
  • 自己肯定感を高めるためには、自己肯定感の低い今の状況を肯定することの重要性がわかる

学校へ行くことが難しいと感じているお子さんの心中には、しばしば自己価値の問題があります。この自己肯定感をどう育てるかが、不登校問題解決の鍵を握っています。家庭でできる簡単な方法から始め、子どもが自分自身を肯定的に捉えられる手助けをしましょう。

この記事を書いた人

不登校なんでも相談室管理人の似顔絵

吉田 克彦(公認心理師・精神保健福祉士)

スクールカウンセリング歴25年超、小学校・中学校・高校(全日制・定時制・通信制)でのスクールカウンセラーとしての活動経験あり。東日本大震災の被災地心理支援、業界最大手の化学製品会社の常勤カウンセラーなどを経て、現在は合同会社ぜんと代表。
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自己肯定感とは?自分を認め、大切にする気持ち

自己肯定感の意味と重要性

自己肯定感とは、自分自身の価値を認め、尊重する感覚のことです。自分の能力や特性を肯定的に評価し、自分に価値があると感じられる気持ちと言い換えることもできます。自己肯定感が高い人は、長所だけでなく短所も含めて自分を理解し、欠点にも寛容でいられる傾向があります。

自己肯定感は、「自分のことを好きでいる感じ」や「自分を大切に思う心」とも表現できます。得意なことも、苦手なことも含めて、全部ひっくるめて「自分は大丈夫だ」と思える感覚なのです。

自己肯定感の高さは、精神的な健康や幸福感を支える重要な要素です。人間関係や学業、仕事など、様々な生活の場面でポジティブな影響を及ぼすことが分かっています。

自己肯定感が高いと得られるメリット

自己肯定感が高い人は、以下のようなメリットを享受できます。

失敗しても前向きに考えられる

自己肯定感が低いと、失敗しても「やっぱり自分はダメなんだ」と思ってしまいがちです。一方で、自己肯定感が高い人は、もし失敗しても「たまたま失敗しただけだ」「今回は失敗したけれど、××に気づくことができた」などと考えることができます。その結果、「次はうまくいくように頑張ろう」と新たな挑戦ができるのです。

友達や家族との関係がスムーズになりやすい

自己肯定感が高いと、人にも気軽に話しかけることができます。また、楽観的な話ができるので、友達や家族も「この人と話していると心地よい」と感じるようになり、人間関係がスムーズになります。

自己肯定感が低いとどうしてもネガティブな話が多くなるので、どうしても話の内容がつまらなくなりがちです。

自己肯定感が低いとどうなる?精神的な問題のリスクが高まる

自己肯定感の低さがもたらす悪影響

友達や家族とのコミュニケーションがうまくいかず、孤立感を感じやすい

自己肯定感が低いことで、自信がないため出会いの場面などで積極的に声掛けなどができず、新しい人間関係が築きにくくなります。また、うまくいっている人間関係でも自己肯定感の低さから、ネガティブな反応や誤解をすることでトラブルになったり、相手との関係が悪化することがあります。

その結果、友人関係や家族関係がうまくいかず、孤独を感じやすくなります。

自分の意見や選択に自信が持てず、新たな挑戦や重要な決断が難しくなる

自己肯定感が低いと、不確実性や失敗に対して過剰に反応することがあります。その結果、新しいことへの興味関心を失ってしまったり、慢性的な不安を引き起こす可能性があります。

自分の見た目や能力に対して否定的なイメージを持ちやすくなる

このように、自己肯定感が低いと様々な生活の面で困難を感じることがあります。ただし、支援を受けたり、自己肯定感を高める方法を学んだりすることで、これらの問題は克服できるのです。

子どもの自己肯定感を高めるには?親子で取り組むポイント

親として実践したい6つの方法

子どもの自己肯定感を高めるためには、親の関わり方が大きな影響を与えます。以下のようなポイントを意識して、子どもの自己肯定感を育てていきましょう。

肯定的な言葉をかける

子どもが何かを成し遂げたとき、小さなことでも認めて褒めることが大切です。また、失敗したときでも努力を評価し、次への励みにつなげる肯定的なフィードバックを心がけてください。

自己表現を促す

子どもが自分の意見や感情を表現できる環境を整えることで、自己効力感を育みます。家庭内で子どもの意見を尊重し、選択肢を与えることで自己決定の機会を提供しましょう。

自立を支援する

子どもが自分で物事を決めて行動できるようにすることも、自己肯定感を高める重要な要素です。過保護になりすぎず、適切な範囲で自立を促すサポートを行ってください。

役割を与える

家庭内での役割や責任を持たせることで、子どもは必要とされていると感じ、自己価値を実感しやすくなります。例えば、ペットの世話や家事の手伝いを任せるなどが考えられます。

ポジティブな関係を築く

家族や友達との健全な関係は、子どもの自己肯定感に大きく影響します。子どもが他者と良好な関係を築けるよう、対人スキルを育む支援も行ってください。

失敗を恐れない文化を作る

失敗を責めるのではなく、学びと成長の機会として捉える文化を家庭内で作ることが重要です。失敗から学ぶことを奨励し、常に前向きな姿勢を示してください。

これらのアプローチを通じて、子どもは自分自身をより肯定的に見ることができるようになります。親が積極的に実践することが、子どもの自己肯定感の向上につながるのです。

子ども自身にできる7つのこと

子ども自身が取り組める、自己肯定感を高める方法もあります。以下の7つのポイントを意識して、日々の生活に取り入れてみましょう。

自分の良い点をリストアップする

自分の好きなところや得意なことを紙に書き出してみましょう。これは自己認識を高め、自分の長所を再認識するのに役立ちます。

目標を設定して挑戦する

小さな目標を設定し、それに向かって一歩ずつ進んでみましょう。目標を達成することで自己効力感が高まり、自己肯定感も向上します。

日記をつける

毎日の出来事や感じたことを日記に書くことで、自分自身の感情や行動を振り返ることができます。自分を理解することが自己肯定感の向上につながります。

ポジティブな言葉を使う

自分に対する言葉遣いを意識し、ネガティブな自己評価からポジティブな表現に変えてみましょう。自己肯定的な言葉を使うことで、心の持ち方も変わってきます。

リラクゼーション技術を学ぶ

ストレスが多いと自己肯定感が低下しやすいです。呼吸法や瞑想、ヨガなど、リラクゼーション技術を学んで実践することで、心を落ち着かせることができます。

友達との時間を大切にする

友達との楽しい時間を過ごすことで、ポジティブな気持ちが増え、自己肯定感も自然と高まります。友達と支え合い、良い関係を築いていくことが重要です。

趣味や好きなことに打ち込む

趣味や自分が楽しいと感じる活動に積極的に取り組むことで、自己肯定感が向上します。これらの活動は自己表現の場となり、自己実現にもつながります。

自己肯定感を高めるためには、親子で協力し、子ども自身も主体的に取り組むことが大切です。日々の小さな積み重ねが、子どもの健やかな成長を支える大きな力になるでしょう。

不登校の子どもへの支援 家庭でできる3つのこと

不登校の子どもは、自己肯定感が低くなりがちです。学校で嫌な思いをしたり、友だちとうまくいかなかったりすることで、自信を失ってしまうのです。だからこそ、家族のサポートがとても重要になります。

子どもの意見を尊重する

一番重要なことは、「自己肯定感の低い子どもを肯定する」ことです。

皆さんもよく考えてみてください。例えば職場の上司から以下のように言われたらどう思いますか?

あなたは仕事が全くできない。人の足を引っ張るし、オドオドしている。今のままではダメだ。だからもっと自信を持たないと

ここまで言われたら、自信を持てるわけがありませんよね。自分自身を肯定するどころか、否定してしまうでしょう。

お子さんも一緒です。「そんな弱音を吐いてどうするの?」「また、そんなネガティブなことばかり言わないで」などといわれて、「もっと自信をもって」と言われても、その間でダメ出しされた自分に自信を持つのは無理です。

そんな時は・・・

自信がなくたっていいじゃない。自信のなさを正直に言えるのはとても大事だよ

などといわれたら、自信のない自分のことを認めることができそうじゃないですか?

安心できる家庭環境を作る

子どもが自己肯定感を育てるために家庭でできることは、安全で愛情深い環境を提供することから始まります。具体的には、家庭内での素直な気持ちの表現ができることが重要です。これにより、子どもは自分の感情や考えを安心して表現でき、その表現が認められることで自己価値を感じやすくなります。

子どもの興味・関心を大切にする

家庭内で子どもが興味を持てる活動を一緒に行うことも効果的です。たとえば、料理、家庭菜園など、子どもが楽しんで取り組めるものを選びます。これらの活動を通じて成功体験を積むことで、子どもは自己効力感を高め、自己肯定感の向上につながります。

まとめ 否定的な面も認めてこそ自己肯定感

お子さんの自己肯定感について取り上げました。自己肯定感が高いことで自己肯定感が低いと精神面でのリスクが高まります。子ども自身ができること家庭でできることについて考えました。

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投稿者プロフィール

吉田 克彦
吉田 克彦公認心理師・精神保健福祉士
不登校・引きこもりの家族相談を行って20年超。
スクールカウンセリングから、東日本大震災の被災地心理支援、企業内カウンセラーなどを経て、現在は合同会社ぜんと の代表。